検索窓
今日:27 hit、昨日:47 hit、合計:65,902 hit

忘れられない人 S.W side ページ33

待ち合わせの場所のカフェに着き、花宮が座っている場所が見えた。
花宮は俺を見つけると、笑顔で手を振った。


花宮「久しぶり、渡辺くん。」


渡辺「……おう。」


花宮「コーヒーでいい?」


渡辺「おう。」


店員さんにコーヒーを頼んでくれた。


渡辺「話って、何?」


花宮「急に本題にいくの?笑」


無関心な思いが顔に出ていたのか、花宮が寂しい顔をした。


花宮「……変わらないね、渡辺くんは…。」


渡辺「俺は、あの時のままだよ。

すまない、今もお前の気持ちには答えられない。」


花宮「っ……。知ってる。だから、最後に抗ってみただけなの。

私ね、結婚するの。」



渡辺「おめでとう。」


花宮「そう言うと思った。

最初は、渡辺くんを忘れる為に彼と付き合った。

もちろん、今は彼を愛してるし、心から結婚したいと思っているの。 」


渡辺「俺に会いに来たのって…。」


花宮「渡辺くんの気持ちが私に向いてくれたらなって。」


渡辺「ごめん、あの時も言葉にしなくて。

俺、花宮のこと女として意識したことがない。

曖昧にしててごめん。」



花宮の目から涙がこぼれた。
笑顔で「ありがとう。」って言った。
コーヒーを飲んで、カフェを花宮と2人で出た。
宿泊しているホテルが近かいらしく、最後の思い出で送っていてほしいと言われ、送っていった。


渡辺「じゃあ、俺はここで。気をつけろよ。」


後ろから腕をひかれて、反射的に振り返ることになり、花宮の顔が近づき、そのまま唇にふにっとした感触があった。


キスされた…。
急いで身体を離した。


渡辺「やめてくれ。こういうの迷惑。」


花宮「ごめんなさい。

でも、これで諦められる。最後に、嫌な思いさせてごめんなさい。

さようなら。」


花宮はホテルの中に入って行った。
帰ろうとした時、ふと視線を感じた。
辺りを見回すけど、誰もいなかった。


渡辺「気のせいか。」


Aだったらいいのにと思った。

俺は、花宮とは違う。
花宮は俺を忘れるために努力したって言ったけど、俺は絶対にできない。


それだけ、一途に思い続けてきた。
スマホを見ても、連絡は全くない。
かといって、俺からいけるほど俺は勇気がない。


渡辺「ごめん、もう少しだけ時間をくれ。」


返事がないAの連絡先を開いて、謝った。


俺はこの時、自らの行動に個再び後悔する日がくるなんて思わず、連絡先を閉じた。

後悔→←・S.W side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (68 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
406人がお気に入り
設定タグ:渡辺翔太 , 恋愛 , 子ども   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

Yui(プロフ) - あんずさん» 更新が遅れてすみません。仕事をしているので、遅れてしまいました。この先、遅れる可能性がありますのでご了承ください。待っててくれてありがとうございます。 (2023年2月25日 21時) (レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみにしてます。 (2023年2月25日 21時) (レス) id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - あんずさん» ありがとうございます。今日も更新しますので楽しみ待っててもらえたら嬉しいです。 (2023年2月20日 12時) (レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみに待ってました。これからも、楽しみに待っています。 (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Yui | 作成日時:2023年1月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。