触れ合った体温 ページ25
絶対、断れると思った。
だって、人に頼らないし、弱い所をみせなかったから。
でも…
＿＿＿ギュッ。
背中にAの体温が触れた時、胸が最高潮にときめいた。
それがバレないように、Aに冷たいことを言って距離を取ったつもりだった。
＿＿ギュッ。
腰に回ってきた手を離さないように握った。
しばらく泣き続けていたAだけど…
『( ˇωˇ ) zzZZZZ』
寝息を立てて寝ていた。
寝返りをうちそうになった時に、腰に回ってた手が離れそうになった。
それが嫌で離れていかないように繋いだ。
『う〜〜〜ん！』
それでもあいつの寝相が悪く違う方向に行きそうになった所を俺も寝返りうって、 自分の胸の中に閉じ込めた。
"どこにも行くな。俺を見ろ。“
そういう意味を込めて抱きしめた。
渡辺「…好きだ。」
言っても聞こえるわけでもないのに、言ってみた。
すやすや寝ているAの顔をずっと見て、休憩時間が終わるギリギリまで抱きしめていた。
アラームが鳴り、起きて支度をし、自分のために買っといたホットのカフェラテをAにあげた。
もちろん、手紙も添えて。
渡辺「もうちょっと、優しい書き方がいいか？いや、でもな…。」
俺は究極に悩んでる。
優しくすべきか、それとも…
渡辺「ツンで行くか？いや、弱ってるやつにそんなことしたら…。」
こんなことで悩んだことがない俺が…何してんだよ！
ああでもない、こうでもないと言ってるうちに、先輩がやってきた。
先輩「おう！なべ、どーした？」
渡辺「いや、何でも！」
先輩「なんだよ！好きな子に手紙か？お前意外とマメなんだな！あはは(笑)」
渡辺「そんなんじゃないですってば！」
先輩「好きな子当ててやろうか？看護師の由美ちゃんだろ？
あの子可愛よな〜♡」
渡辺「へぇ〜。」
先輩「なんだよ！違うのか？俺の好みはそうだな…薬剤師のAちゃんかな♡！」
思わず、睨むように先輩を見てしまった。
先輩「やっぱ、誰よりも輝いているというか、気遣いもできて頼もしいし、好きな男いんのかな〜。」
渡辺「知りません。」
殴り書きのようにメッセージを残した。
先輩「おう！頑張れよ！」
先輩の声に対し、なんの反応も示さず部屋から出ていった。
仕事に戻ってからも、ずげぇイライラしてる。
まだまだ余裕なんてないくらい、子どもの心を抱えた俺は"余裕がある大人になれますように"そう願い、振り向いてくれることを祈った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 406人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Yui(プロフ) - あんずさん» 更新が遅れてすみません。仕事をしているので、遅れてしまいました。この先、遅れる可能性がありますのでご了承ください。待っててくれてありがとうございます。 (2023年2月25日 21時) (
レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみにしてます。 (2023年2月25日 21時) (レス) id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - あんずさん» ありがとうございます。今日も更新しますので楽しみ待っててもらえたら嬉しいです。 (2023年2月20日 12時) (レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみに待ってました。これからも、楽しみに待っています。 (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Yui | 作成日時：2023年1月6日 0時
