【3年A組】mind voice 3

ひゃくなな ページ15

___ｶﾞﾗﾗｯ






柊「そろそろ時間だなぁ。


…ほぉ、お前たちの本命は坪井先生か。」





前のドアから教室に入ってきたせんせー。





…眼鏡はかけていない。







柊「…そういえば水越！お前が投稿した動画見たよ。

ネットですごい反響だったぞ。」






『(嘘つけ。)』





手元に景山澪奈の携帯があるアタシはしっかり答えを知っている。






マイボイ…インストールしてくれてたんだねぇ。



ご利用ありがとうごさいまーす！





諏「…動画って何？」









せんせーは教卓でパソコンにスマホを繋ぎ、
あの時の動画を映した。







柊「…この動画を見たら、みんな坪井先生が犯人だと思うだろうなぁ？」





.









真「…なんでこんなこと！」




その動画は景山澪奈の時と同じ。

なんの根拠もない、根も葉もないデマ。






水越の主観によるただの推測が、さも真実かのように語られている。









水「別に嘘ついたわけじゃないし。


私は自分の意見を言っただけ！！

……それの何がいけないの？」








柊「ネットじゃ、坪井先生へのバッシングで溢れてるよ。」




水「いい気味…。」






せんせーはそんな水越を一瞥するとパソコンでテレビ通話を繋げた。








柊「皆さぁーん！お久しぶりでーす！！」









柊「まもなく８時になります。

景山澪奈のフェイク動画をベルムズに依頼したハンターさーん！

名乗り出てくださ〜い。」






武「柊先生！

何の冗談かわかりませんが、ここにはそんな人間は居ませんっ！」






数日ぶりに聞いたなぁその声。


額の汗はテレビ出演のせいかなぁ？


それとも柊一颯(犯罪者)からの電話のせい？



もしかしてのもしかして…生徒の心配？？





『(まぁ…んなわけないよね！！！)』







柊「……そうですかー、残念です。


じゃあこれから教室を爆破しまーす！！」







せんせーは直前に一瞬だけ無表情になったが…

言葉通り指を手首のスイッチに翳す。






皆は後退りしながら各々恐怖の表情を浮かべてる…


から、アタシも逃げ惑ってみる。





最近甲斐が過保護になったせいで、こーゆー時すぐ側に寄ってくるんだけど…






『(犬を躾けたみたいで気分がいいわ。)』






まぁ逆に…




茅「…。」









『思い通りにならない犬は嫌いだわ。』

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