【鬼滅の刃】狂い咲きの藤の花

姉上 ページ21

千寿郎side


あの日から四年が経った。






千「姉上…？朝ご飯できてま…！？」



部屋はもぬけの殻。


綺麗に掃除されている。





千「これは、手紙、、。」



ちゃぶ台の上には
小綺麗にされた部屋とは対照的に
特徴的な筆跡で文字が綴られている。




嫌な予感がする。
見たら、読んでしまったらもう会えないような。








ーーーはいけい。煉獄けのみなさんへ、




千「…。句読点の使い方、間違ってる。」




でも“煉獄”だけは漢字で書けるように練習したなぁ。








(この先読みにくいです)




ーこのたびはだまつていえをでて


ごめんなさい



ほのおのこきゆうがつかえなくてかなしかつたけど




きさつたいにははいりたいとおもつてます




かたはてがかりのようなものをつかんだので


がんばつてこきゆうにしようとおもいます




きものひとつよごしてしまいました
ごめんなさい






へやにのこしてあるにもつはじやまでだつたらすててください






わっしょいのやつ すき


ありがとうです



かぞく ぽかぽかです


うれしです




煉獄 だいじにします




がんばります 煉獄Aより







予感は当たってしまった。


でも



千「(煉獄大事にします、か。)」






手紙の事を兄上と父上に伝えると、



兄上は元気でやっていけると心配はしていなかったようですが、





父上が少し寂しそうにしてました。









千「(ねぇ、姉上。)」





千寿郎は怒ってますよ。



まだ書きの練習の途中ではないですか。



話せるようになったからって油断してませんか





句読点や漢字教えてないですよ。




まだ千寿郎とよばれてません。




それに



毎月届くさつまいも量が多過ぎです。


食べきれないので一緒に食べたいです。





また、一緒に。



あの時のように。






また。






千「また、いつか、会えますよね…。」






またみんなでさつまいもを食べましょうね。






だから



千「…どうかそれまでお元気で。」






4年たとうが、10年たとうが

私はあなたの弟です。

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