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8話 ページ8

インターハイが近い


大会の近い運動部が活発になっていく



バレー部も例外じゃない







先輩「佐藤ラスト!!」



「はい!」






実は、スタメン入れそうなんです









最初は1年でレギュラーとか
先輩によく思われないんじゃないかと思ってた





私のポジションはレフトだけど
今はライトで入れてもらえることがあって





ライトは2年の先輩がいて
この間オフの日に呼び出された






「私も全力でレギュラー狙う。…でもね、


もし佐藤が選ばれたら
どうか3年生を全国に連れて行って欲しい。」






「…。」




「(ふつーにいい人やんけ!)」








なんか
「調子乗ってんじゃないわよ」的なのを…





言ったら招ちゃんに笑われた
鼻で、「ふっ…」って…








“負けません”





私達は切磋琢磨しながらもいい雰囲気で大会を迎えられそうだった









でも、研磨は日に日にストレスが溜まっていった



孤「…。」


イライラしたり眉間にシワがよってたり








だめ、もう気まずい!






「えっと、部活は?どう?」



孤「…練習はまぁ、疲れるけど。」





“練習”以外に疲れさせられてるんですね








しばらくの沈黙の後研磨が話し出した



孤「…先輩ってそんなに偉い人なの。」




孤「全員で片付けたほうが早く帰れるじゃん



なのに後輩だけにやらせてんのに“早くしろ”」





あー、そゆこと。





「でも、先輩も1年だった頃はあって
それが3年になって出ちゃったんだよ









…研磨は上下関係嫌い?」




孤「嫌い」






即答かよ









「なんかさ、先輩って偉いものじゃなくて
敬うものだと思うんだよね」




はいそこ、露骨に嫌な顔しない。







「研磨は黒尾さんからなんか言われたら
やるでしょ?」





孤「…クロは、内容による。」






「夜久先輩は?」






孤「基本は。…ゲーム関係以外なら。」






おい、幼馴染、負けてんぞ。







「海先輩は?」






孤「やる。」





「…。」







海先輩つよくね…?





なるほど

面倒な幼馴染<オカン<仏







男バレの力関係がわかってしまった…







孤「佐藤さんは、先輩とも仲良いよね…。」




それはなんだか羨むようで、疑問のようで






「私は、自分が好感を持つ後輩を意識してる。



研磨は自分を嫌ってる後輩を好きになれる?」









孤「…ううん。」



多分もう大丈夫




後は黒尾先輩に任せた。

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作者名:カナデ | 作成日時:2019年10月27日 17時

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