煉獄の炎に焦がれる

７話 ページ7

お饅頭を作るのに夢中になっていたらいつの間にか朝になっていて驚いた

「え・・・もう朝！？

それに夢中になりすぎて沢山作りすぎちゃった！」


どうしようと焦っていると家の外から

「ごめんください！」

と大きい声が聞こえてくる

この声の主は姿を見なくても分かる・・・煉獄さんだ・・・


出掛ける準備などしていない自分の姿に恥ずかしいとも思ったのだが煉獄さんを待たせるのも申し訳ない

急いで戸を開けるとそこにはやっぱり彼の姿があった


「おはようございます、こんな格好でごめんなさい・・・急いで準備をするので家に上がって待っていてくれませんか・・・？」


そういうと彼は

「こちらこそ迎えに来るのが早すぎたようで申し訳ない！

楽しみでつい早くに目が覚めてしまった！」


と言ってくれた

楽しみにしてたのは私だけじゃなかったんだ！


煉獄さんのなにげない一言に喜びが溢れる


「私も楽しみで寝られませんでした

さ、どうぞ上がってください」


そう家に上がるように促すと煉獄さんは困ったように


「A殿はもっと警戒心を持たないといけないな。

俺を信用してくれているのなら嬉しいのだが男を簡単に家に上げるのは危ないと思うな」



と諭す

そんなこと考えたことがなかった

ましてや私に会いに来る人なんて煉獄さんくらいなもんだ

それでも煉獄さんの言うことにも一理ある・・・


けどこのまま外で待たれるのも困ってしまう・・・だから


「そうですね、気を付けます・・・。

けれど今は待たせるのも申し訳ないので家でお茶でも飲んでくれたら助かります


さつま芋のお饅頭も出すので」


と煉獄さんを家の中に誘う


するとやはりさつま芋が大好きなのか

「うむ、ではありがたく頂こう！」


と嬉しそうな顔をしてくれた

そんな煉獄さんの可愛い姿を見ていたらつい笑みがこぼれる

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