第 1 1 4 話 ページ7
_Aside_
わざとらしい笑顔を浮かべて、貴族の吸血鬼の方へと向かっていくフェリド。
というか、一瞬で殺されるってことは、あいつらはフェリドよりも強いのか…。
フェ「ロシアからの長旅、ご苦労様でした。退屈なさりませんでし……」
__ザシュッ
フェ「……ぇ?」
『 は?』
何かを切った、もしくは抉ったような音がしたかと思えば、フェリドの胸に腕が貫通していた。その腕にはフェリドの心臓が握られていた。
そいつが心臓を抜き取ると、フェリドが大量の血を吐いた。
フェ「お、お戯れ……を…。レスト…カー様。」
どんどん血が抜けていき、力が抜けていき弱っていくフェリド。その姿を見ると、無意識に剣に手をかける。
ミ「…何しようとしてるの?助けようなんて思ってないよね?」
いつの間にか、ミカが近くに寄って来ていて、俺の手を力強く掴む。
『ッ…。わ、分かってる。』
俺は仕方なく剣から手を離す。
レ「クルル・チェペシはどこだ。」
フェ「私の……屋敷、に…。」
レ「屋敷はどこだ。」
フェ「ここ……の、近く……。」
レ「どうやって捕らえた。お前は所詮第七位。こんな鈍い動きで、僕と同じ第三位のクルル・チェペシをどうにかできるはずないだろ。」
そんな会話をしている時、レスト・カーと言われた奴の隣にいた奴が何かに気づいた様な感じがした。
ウル「心臓を戻せ。鬼になるぞ。」
レ「チッ…。」
レスト・カーは舌打ちをした後、仕方なさそうにフェリドへと心臓を戻す。
『鬼になる…。鬼は、吸血鬼の成れの果て…。』
.
_クルルside_
クル「くそ…。近いな。」
斉「うん、近い。」
私があいつらの気配に気づけるということは、向こうはとっくに私に気づいているだろうな。
__ガチャ
ウル「リーグ・スタフォード…。お前が黒幕か。」
この部屋に入って来た瞬間そう言い、斉藤に斬りかかるレスト・カー。斉藤は全く避けようとしない。そのため、軽く腕を斬られた。
ウル「衰えたな、リーグ。」
斉「そうかな?あ、その腕あげるよ。」
斉藤は斬られた腕をやると言ったが、斬られた腕から鎖が飛び出し、ウルド・ギークスを襲う。そしてそのまま、斉藤の腕へと戻っていく。
ウル「…腕を切っても血の匂いがしなかった。お前、もう吸血鬼では無いな。何が目的だ。」
.
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mio - 続き楽しみにしています! (2020年2月1日 10時) (レス) id: aad1bfa27f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホットミルク x他1人 | 作成日時:2018年9月24日 14時