第 5 8 話 ページ17
_Aside_
俺に説明をした後、「でも…」と言葉を続ける阿修羅丸。
『でも…何だよ?』
阿「君の中にいる奴が、君を傷つけることを許してくれないんだ。 ……愛されてるね。君は。」
俺の中にいる奴?
阿修羅丸だけじゃないのか?
あ、でも前に阿修羅丸じゃない奴の声が聞こえた気がする。
それも、何回も何回も…。
『じゃあ、訓練はどうするんだ…。』
阿「とりあえず、その奴にAに見せてあげろって言われた過去を見せるね…。今の君は何のことか分からないだろうけど…。」
阿修羅丸がそう言うと、視界が真っ黒に染まった。
『阿修羅丸…? いるのか?』
阿修羅丸に声をかけるが、返事はない。
しばらくすると、奥に人影が見えた。
父「悪魔だ…お前らは悪魔の子だ…」
母「何でこんな子達が生まれたの? 終わりのセラフは殺さないと…。早く殺さないと、世界が大変な事になる!」
あれは…小さい頃の俺と優。それに、父さんと母さんだ……。
あの時は毎日のように暴言と暴力から、優を守ってたなぁ…。
俺が過去を思い出している時に父さんが優に包丁を振りかざした。
『⁈ やめろ!!』
俺が優達のところに行くと、場面が変わった。
『ここ…は?』
次に俺が見たのは、
『あれは……グレン?』
グレンが雨の中、どこかに片足をついて座っていた。よく目を凝らすとグレンの目の先には赤ん坊がいた。
だが、その赤ん坊は見た目が普通ではなかった。
髪の毛は穢れを知らなそうなほど真っ白で、耳は尖り、薄く儚い白い肌をしていた。
『あの赤ん坊は誰だ? それに、何でグレンがいるんだ?』
分からないことが多すぎる…。
なんなんだよこれ…俺は何見ているんだ!!
グ「まさか…本物の“__”に出会うとはな…。さて、こいつはどうしようか。連れて帰ったらすぐお偉いさんに奪われるだろうな…。 そして、たっぷり“__”される……。」
グレンの言葉が所々聞こえない…。
本物のなんだ? その赤ん坊は何をされるんだ?
グ「……やっちゃいけねぇ事だとは分かってるが、こいつのためだ…。協力してもらおう。」
そう言うと、赤ん坊を抱きかかえ消えた。
すると、また場面が変わった。
次の場面は…
『病院…? それに父さんと母さんだ…』
見たことがないが、ベットがあったり点滴があったりと、見たところ病院みたいだ。
でも、なんでこんな所……
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作者名:ホットミルク | 作成日時:2018年5月24日 0時