【終わセラ】二人の吸血鬼_ｾﾗﾌ_ と一人の人間_ｾﾗﾌ_ 【男主】 (ページ7)

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第６話ページ7

＿Aside＿

ミ「優ちゃん、銃を貸して。」

この絶望的な状況でミカがポツリと呟いた。

優「は？」

呆気に取られてる優からミカは強引に銃を取り上げた。

ミ「僕があいつを引きつける。Aちゃんと優ちゃんだけでも逃げて。」

そう言いながらフェリドの元へゆっくり歩いていくミカ。
俺はミカを止めようと立ち上がったが、足が震えて前に進めない。

優「ミカ、ふざけるなっ！」

叫ぶ優の声を聞いてゆっくりとこちらを振り返るミカ。

ミ「忘れないで、優ちゃん、Aちゃん。僕たちは家族だ…。」

そう言ってフェリドの元へ走っていくミカ。

フェ「ミカ君。君の血は美味しかったな～♪」

そう言って軽々とミカの腕を引きちぎるフェリド。
ミカの体から真っ赤な血が勢いよく飛び散る。ミカは力なく床に倒れていく。

『あ、あぁ……。』

その光景を見て、動けない俺の横を優が走って行った。

優「殺す！殺してやる吸血鬼っ！！」

優はミカの近くにある銃を取り、フェリドに向かって行った。

『や、やめろ優っ！戻ってこい！！！優っっ！！！』

俺は優に向けて腕を伸ばした。
だが、もちろんその腕は届くことがなかった。

優は引き金を引き、フェリドは腕を振るった。

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結果は相打ちだった。
優は背中を引き裂かれ、フェリドは優によって頭を撃たれていた。二人は同時に床に倒れた。
俺は、力任せに足を動かし優とミカの側に行った。

『優っ！！ミカ！！俺たちで外の世界を見にいくんだろ！！一緒に行くぞ！！』

そう叫ぶ俺を優とミカは…

．

突き飛ばした…

優「行け……A。俺たちの分も……」

ミ「はやく、行って……。Aちゃん。」

もはや虫の息で言葉を紡ぎながらそういう二人。でも、置いて行くことなんてできない。

俺はどうにか二人を外に出すことが出来ないか考えていると…

遠くから吸血鬼の足音と声が聞こえてきた。

優，ミ「行けよ早く！！バカっ！！！」

そう言って、優とミカは俺をさらに強く突き飛ばした。

『くっ！！くそぉぉっ！！！』

．

俺は無我夢中で走り出した。
優やミカ、家族のことを振り返らずに…。

．

走って走ってやっと見えた光。

それは四年ぶりに見る外の世界だった。

．

はい、これが原作と大幅に違うところです。
二人の吸血鬼_ｾﾗﾌ_とは、優とミカのことです。

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