検索窓
今日:4 hit、昨日:2 hit、合計:88,470 hit

第 5 話 ページ6

_Aside_


『思っていたよりあっさり着いたけど…本当にその地図あってんの?』


あの後、みんなを起こし地図を頼りに出口まで来た。
怖いくらい何もなくてみんなすっかり警戒心、恐怖心が無くなっている。




優「よし、この世界から逃げるぞ!」


優の言葉を合図にみんなが出口へ走っていく。
俺も完全に安心しきってみんなと一緒に走っていた。

だがその安心は次の瞬間、絶望に変わった…













フェ「待ってたよ。哀れな子羊君たち。」






『フェ、フェリド……』


ミ「な、なんで…。どうして………。」


フェリドを見た瞬間、絶望の顔になるミカ。


ミカの計画を知っていたフェリドは、わざと俺たちを踊らさせていたみたいだ。



フェ「そうそう、その顔。希望が消え去る時の人間の顔。だから、この遊びはやめられないんだよね〜♪」


ミ「遊びって…まさか、罠……。」


ミカが震え声でそう呟くと、俺の横を風が通った。それと同時に………





______ブシュ



『 は? 』


そんな音がし、振り返ると家族が…いや、家族だったものが地面に転がっていた。



フェ「あれ〜、一気に吸ったらもう死んじゃった。」


死んじゃった?


フェリドの言葉が俺の中でループする。
たった一瞬で俺の家族が一人死んだ……?


その言葉の意味を理解すると、恐怖から腰が抜け、俺は座り込んでしまった。



優「くっそぉぉ!!!」



俺の視界の端で優が銃を持ち、フェリドに向かっていくのが見えた。


ミ「駄目だ優ちゃん! 僕たちが敵う相手じゃない!!」


その言葉通り、優が放った弾は簡単に避けられた。


「あれ〜それ僕の銃じゃない。地図だけじゃなく銃も盗ったのか。

いいねぇ君たち、まだ抵抗できる元気があるんだ〜♪


じゃあもう一つ希望をあげよう。
その地図は本物なんだ。だから、後ろの道を真っ直ぐ行けば外の世界に出られる。


その希望と絶望の狭間で

君達はどんな声で鳴くのかなぁ?」



その言葉を言い終わった後、一瞬だけフェリドが俺を見た気がした。だが、今はそんなことどうでも良かった。



優「は、走れっ! 出口に向かって走れ!! 早くっっ!!!」


優がそう叫ぶと、みんな泣きながら出口まで走っていった。


優「Aも逃げろ! あいつらを守ってやれ!!」


俺は優の言葉に頷き、子供達と共に走っていった。



だが、フェリドはどんどんと家族を殺していき、もう、俺と優とミカしか生き残っていなかった。

第 6 話→←第 4 話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
117人がお気に入り
設定タグ:男主 , 終わりのセラフ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

邪答院つるる(プロフ) - コメント失礼します!面白かったです!第19話の所なんですが、クルル・ツェペシの所をクルル・チェペシになってしまっています。 (2018年11月18日 18時) (レス) id: d5c5d536a1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ホットミルク | 作成日時:2018年5月17日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。