第 5 話 ページ6
_Aside_
『思っていたよりあっさり着いたけど…本当にその地図あってんの?』
あの後、みんなを起こし地図を頼りに出口まで来た。
怖いくらい何もなくてみんなすっかり警戒心、恐怖心が無くなっている。
優「よし、この世界から逃げるぞ!」
優の言葉を合図にみんなが出口へ走っていく。
俺も完全に安心しきってみんなと一緒に走っていた。
だがその安心は次の瞬間、絶望に変わった…
.
フェ「待ってたよ。哀れな子羊君たち。」
『フェ、フェリド……』
ミ「な、なんで…。どうして………。」
フェリドを見た瞬間、絶望の顔になるミカ。
ミカの計画を知っていたフェリドは、わざと俺たちを踊らさせていたみたいだ。
フェ「そうそう、その顔。希望が消え去る時の人間の顔。だから、この遊びはやめられないんだよね〜♪」
ミ「遊びって…まさか、罠……。」
ミカが震え声でそう呟くと、俺の横を風が通った。それと同時に………
______ブシュ
『 は? 』
そんな音がし、振り返ると家族が…いや、家族だったものが地面に転がっていた。
フェ「あれ〜、一気に吸ったらもう死んじゃった。」
死んじゃった?
フェリドの言葉が俺の中でループする。
たった一瞬で俺の家族が一人死んだ……?
その言葉の意味を理解すると、恐怖から腰が抜け、俺は座り込んでしまった。
優「くっそぉぉ!!!」
俺の視界の端で優が銃を持ち、フェリドに向かっていくのが見えた。
ミ「駄目だ優ちゃん! 僕たちが敵う相手じゃない!!」
その言葉通り、優が放った弾は簡単に避けられた。
「あれ〜それ僕の銃じゃない。地図だけじゃなく銃も盗ったのか。
いいねぇ君たち、まだ抵抗できる元気があるんだ〜♪
じゃあもう一つ希望をあげよう。
その地図は本物なんだ。だから、後ろの道を真っ直ぐ行けば外の世界に出られる。
その希望と絶望の狭間で
君達はどんな声で鳴くのかなぁ?」
その言葉を言い終わった後、一瞬だけフェリドが俺を見た気がした。だが、今はそんなことどうでも良かった。
優「は、走れっ! 出口に向かって走れ!! 早くっっ!!!」
優がそう叫ぶと、みんな泣きながら出口まで走っていった。
優「Aも逃げろ! あいつらを守ってやれ!!」
俺は優の言葉に頷き、子供達と共に走っていった。
だが、フェリドはどんどんと家族を殺していき、もう、俺と優とミカしか生き残っていなかった。
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邪答院つるる(プロフ) - コメント失礼します!面白かったです!第19話の所なんですが、クルル・ツェペシの所をクルル・チェペシになってしまっています。 (2018年11月18日 18時) (レス) id: d5c5d536a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホットミルク | 作成日時:2018年5月17日 22時