【終わセラ】二人の吸血鬼_ｾﾗﾌ_ と一人の人間_ｾﾗﾌ_ 【男主】 (ページ13)

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第１１話ページ13

＿Aside＿

その声を聞くだけで分かる。

『グ、グレン…』

グ「何やってんだお前。吸血鬼一体にこれで月鬼ノ組に入れると思ってんのかよ。」

くそ、言うだけ言いやがって。

今すぐにでも言い返したいが、教室から落ちた時に肩を強く打ち、

大きな声を出すと絶対響いてしまうため、心の中でグチグチ言うしかなかった。

グ「まぁ、鬼呪装備無しで良くやった方ではあるな。」

『は？』

グレンが珍しく人を褒めるので、素っ頓狂な声が出てしまった。

グ「お前は学校の友達を守っただろ。」

『へ。友達なんか興味ねぇよ…』

さっきちょっと良いなかなぁ、なんては思ったけどな…。

ちょっとだけどな！！ちょっと！！

『それよりも、早く俺を月鬼ノ組に入れろ！』

グ「嫌に決まってんだろ。俺、協調性ない奴嫌いだし。」

今思ったけど、グレンに協調性なんかあんのかよ…。俺よりないんじゃねぇか？

グ「お前、変なこと考えてねぇよな…」

な、何のことだか…。

グ「とにかく、友達出来ねぇ限り月鬼ノ組には入れないからな。」

友達、友達うるせぇな…。
そんなもんいなくても吸血鬼倒せるっつうの…。

与「百夜く～ん！」

『ぐぇッ！！』

与一がどこからかいきなり現れて、俺に体当たりしてきた。

クソ痛い！！！

あ、やべ…い、意識が……。

与「あ、あれ？百夜くん？ど、どうしたの！！し、死なないで！！」

．

＿グレンside＿

Aに飛びついたひょろっちい男。

誰だ？

とりあえずシノアに聞いてみるか…。

グ「なぁ、あれ何？」

シ「友達らしいですよ～。」

嘘だろ…。
あいつに友達なんか…。

シノアに教えてもらったが、Aに体当たりしていった男は、与一と言うらしい。

まぁ、どうでも良いな…

というか、友達できたなら月鬼ノ組に入れなきゃいけねぇのかよ…。

はぁ、面倒くせぇ……。

．

とりあえず早く起きやがれっ！！

っという意味も込めて、気を失っているAを軽く蹴った。

．