LC 13-1 ページ8
ﾊﾟｧｧｧ
幾重もの光が煌めいて、その戦いは中断を余儀なくされた。
何となしに光を見つめていると
アテナと俺の真ん中の空間が光を生んで、それは星の瞬きのように美しく、辺りを染めあげる。
｢この光、テレポーテーション…！？」
なぜだろう。懐かしさがこみあげた。
サーシャにも。俺にも。
何となくだ。
意味はなかった。
だが、心の奥に訴えかける"何か"が、その光にはあると訴えられているようだった。
稲妻のような輝きの中いくつもの珠が連なったものが、空気を引き裂くように出現してくる。
淡い光と
「………」
じっと見ていると、その数珠を手に持って、光の中から少年一人がが飛び出してきた。
それは新しい聖衣を纏って、
ありえない。彼は死んだはず。何故生きている？
俺は表情が変わらないよう気をつけて
まるで生きていたことは知っていたかの如く
『待ちくたびれたよ。天馬』
光が集束するのを待って、俺は言った。
かつてのアローンの親友は、心なしか頼もしくなったようにさえ見える。
敵だというのに。
お前はいつもそうだ。そんなお前だからアローンは幸せだったんだ。
俺の感情なのか。アローンの感情なのか。
２つの意識が入り混じったかのようなその思いは、俺の中に確かに存在していた。
｢悪かったな、アローン。約束通り……」
天馬はザッと立ち上がると、ニカッと笑みを浮かべて言った。
後ろを守るようにサーシャの前に立つ。そして拳を俺の前に突きだし
｢お前をぶん殴りに来たぜ！アローン！！」
"ぶん殴ってお前の目を覚まさせてやる…！"
熱い視線を俺にぶつけて俺を見た
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作者名：ルビ | 作成日時：2022年2月1日 22時
