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「えっと…手でも、繋ぐ？」
『…お前、こういうの結構浮かれるタイプ？』
「えー…マァ、な。へへ、」
十数人分の視線が背中に刺さりながら、何と店を抜け出した帰り道。
職場から近いからと行きは歩きでやってきたため、帰りの手段も勿論徒歩だ。上機嫌の真司にどんな対応を取るべきか判断つかず、私はただ、真っ直ぐ前を向いて歩を進めていた。
『…令子サンに色々言われそうだな』
投げやりに想像するのは、OREジャーナルの社員にこの一連を報告した際の反応。
別に伝える義務があるワケじゃないので隠したっていいのだが、あの面々に隠し通せるビジョンが見えないのだ。ボロが出ない保証は無いし、令子サンや編集長は勘が鋭いし…何より真司は庇い建て出来ないほど馬鹿なので、ポロッと言ってしまってもおかしくない。
だから面倒が起こる前に、さっさと報告した方が楽だと思った。というより多分、真司は仕事場に戻った瞬間報告する気満々なのだろう。さっきから微かに、｢俺、Aちゃんと付き合うことになったんですよ〜…違うな、俺、Aちゃんとお付き合いさせて貰ってます、城戸真司です！…硬すぎるかぁ〜…？｣なんてシュミレーションのような独り言が聞こえてくる。
どうやら彼は、恋愛の方面にはとことん浮かれるタイプらしかった。
「…Aちゃん。…嫌だった？」
『…エ、』
しかし突如聞こえた、先程までとは一転して不安に満ちた声。
視線をそちらに向ければ、声音同様、不安を浮かべた表情でこちらを見詰める真司が目に入る。
「いや…ホラ、俺も何か、焦ってたって言うか。…さっきはちょっと、周りが見えてなかったって言うか。…嫌なら、嫌って言って欲しいから」
要するに、彼は私の態度から、私が無理をして告白を受けたと思ったらしい。
『真逆』
不安にさせてしまったことに罪悪感が募る。
それと同時に、先程までの自身の態度を反省した。
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神崎(プロフ) - 面白くて一気読みしました！そしてめっちゃ感動しました。龍騎の作品を作ってくれてありがとうございました！ (2月11日 16時) (
レス) id: 225664e10d (このIDを非表示/違反報告)
麗大(プロフ) - 最高に面白かったです…！一気読みしてしまいました！！皆が幸せになれて良かった…！！ (2月7日 0時) (レス) @page50 id: c06fac28a8 (このIDを非表示/違反報告)
りんごキャラメル@さくらぁ - こんばんは。完全完結おめでとうございます！もう全部素晴らしかったです…！設定からラストまで本当に好きです。なちなちこ。様、約一年、お疲れ様でした！！ (8月14日 21時) (レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2023年6月18日 12時
