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「ごめん、どうしても言いたくなって…」
『ケホ…ッ、今！？』
「でも、あの時だって伝えたし…別に変じゃないだろッ？」
『いやマァ…ウン、』
「仕事に一生懸命で、なんだかんだ俺が困ってたら助けてくれて、面倒見が良くて…」
『真司、』
「でも妹っぽい時もあって可愛くて…あ、勿論可愛いのはいつもなんだけど、特にって意味。それに自分のことは何でも後回しにしちゃうくらい優しくて…」
『真司、ホント待っ、』
「好きだよ」
『…、』
「Aちゃん、」
いつの間にか私の右手は真司の両手に包まれていて、距離を取ることすら叶わない。身を乗り出した彼の視線は真剣そのもので、逃げられないことは明白だったのだ。
『…、』
数秒の、数分にも一瞬にも感じられる沈黙。
『…一旦出よう』
「……エッ？」
ぐちゃぐちゃの脳内から何とか絞り出せたのは、彼の言葉の返答には間違っても相応しくないその言葉であった。
『出よう、一旦出よう』
「ちょッ、ちょっと待ってッてか何で！」
『お前周り見えてないの！？声がデカいんだよ自分の居る場所忘れたワケッ！？』
確認のため言っておくが、現在居る場所は至って平凡なファミリーレストラン。座っているのは個室でもなんでもない、他の客との間に声を遮る壁もない場所なのだ。
そんな場所で小っ恥ずかしいことを大声で捲し立てるものだから、周囲からの生暖かい目が留まるところを知らないのである。刺さる視線は柔らかいハズなのに、痛いことこの上ない。私は兎に角、返事を告げるより何より先に、このどうしようもない羞恥から逃げ出したかったのだ。
「Aちゃん！」
『何！悪いけど会計は＿＿』
「好きだよ。ダメならダメって言って。俺、どうしても、ずっとずっとAちゃんのこと、」
バッグと伝票をひったくるようにして立ち上がれば、殆ど同時に真司に引き留められる。
伝票を持ったことに対する不満かと考え、私はひとまず、彼を丸め込み黙らせることを目的に口を開いた。しかし返ってきた言葉は予想外の、しかし納得のあまりこめかみを抑えそうになる言葉。
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神崎(プロフ) - 面白くて一気読みしました！そしてめっちゃ感動しました。龍騎の作品を作ってくれてありがとうございました！ (2月11日 16時) (
レス) id: 225664e10d (このIDを非表示/違反報告)
麗大(プロフ) - 最高に面白かったです…！一気読みしてしまいました！！皆が幸せになれて良かった…！！ (2月7日 0時) (レス) @page50 id: c06fac28a8 (このIDを非表示/違反報告)
りんごキャラメル@さくらぁ - こんばんは。完全完結おめでとうございます！もう全部素晴らしかったです…！設定からラストまで本当に好きです。なちなちこ。様、約一年、お疲れ様でした！！ (8月14日 21時) (レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2023年6月18日 12時
