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本日、私と叔母サンは二人で花鶏を回していた。
花鶏の賑わいは昨日とは違い、二人で何とか回せる程度。勿論昨日が異常だっただけで、売上が心配になるようなことは無い。服装の指定もなかったため、叔母サンの気はスッカリ晴れたのだろう。
「ねぇ〜え〜Aちゃん。昨日の人とはホントに何にも無いの？」
『だから違うって言ってるでしょう…』
「だって…夜景の見えるレストランでディナーして、服だって靴だってくれて、最後は家まで送ってくれて…しかもあんな若いのに社長だなんて！優良物件じゃなぁい！」
『恩返ししてくれただけですよ』
そして昼休憩となった時、私は叔母サンからの質問攻めを受けていた。昨日適当にあしらったぶんの皺寄せが、二人きりの今やってきたのだろう。
何度違うと言っても｢玉の輿じゃない！｣とか｢逃がすんじゃないわよ！｣とか見当違いなことをハイテンションで捲し立てられ、もう否定するのも面倒になってくる。
「アラ…？」
しかし叔母サンが突如無垢な声を上げ、その質問攻めは中断されることとなった。
彼女の視線の先…彼女が話を止める要因となったのは、窓の外の光景だ。
「ヤダ、雨じゃない」
『いつの間に…』
「ちょっと私、洗濯物取り込んでくるわ」
『分かりました。なら私、外の看板片付けておきますね』
「お願い」
パタパタ階段を駆け上がる叔母サンを見送って、突然の雨に心の中で感謝を述べた。アレがなければ、質問攻めから逃れることは出来なかっただろう。
そして叔母サンに伝えた通り、私は看板を片付けるため外に出る。
思いの外、雨足は強かった。冬場ということもあり一粒一粒が冷たく、体温が奪われていく感覚がある。
これはもう、今日は店仕舞いかもしれない。こんな雨の中、わざわざ来る客なんて極小数だろう。
そんなことを思いながら、足元の看板に手を伸ばした時。
ーどぽんッ、
水の中に沈んだと錯覚するような音と共に、辺り一面が黒に染まった。
『＿＿え？』
一瞬、脳が理解を拒む。
水面と、辺りに散らばるガラスの破片。先程まで降っていた雨は止んでいて…代わりに空は、インクをぶちまけたみたいに真っ黒だった。
この空間を知っている。
状況判断のため記憶を掘り起こす本能と、目を背けようと思い出すことを拒む理性。
「ッあ、」
それらの決着が着くより前に、背後から、何かに気付いたような、必死の声が聞こえたのだ。
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りんごキャラメル@さくらぁ - 《追記》しかしそんな馬鹿なトコがかわいくて好きです。 (5月19日 22時) (
レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
りんごキャラメル@さくらぁ - 多数決のシーン、好きです…(笑) 後から浅倉さんがゆっくり手をあげるトコとか。夢主ちゃんもあげましたか…やっぱり、真司くんは馬鹿なんですよ(←酷) (5月19日 22時) (レス) id: 0caca33ed5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2023年5月16日 18時
