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「なんでこんなところに…」
『へぇ…ビリヤードとかやるようには見えないけどね』
蓮を追ってやってきたのは、所謂プールバーだった。BGMに混ざって、時々コツンという心地いい音が鳴る。
蓮が奥に向かったので追いかければ、何やら客と揉めていた。
「久しぶりだなぁ、秋山」
「お前は……？」
「……相変わらずコケにしてくれるなぁ」
話の内容から、元々面識のある相手らしい。…いや、今は記憶が無いのだから、面識があろうとなかろうと関係ないか…。
「一年前もそうだったよなぁ。勝負しろって言ってんのに最後まで無視しやがって。今日は逃がさねえぞ、俺の名前をお前に刷り込んでやる」
「やりたきゃ自分でやってろ。俺はちょっと思い出したいことがあっただけだ」
キューを叩きつけて威嚇しながら言う相手に、蓮は無意識なのか意図的なのか、物の見事に油を注ぐ。
「だが、ここじゃないようだ」
蓮は、この場所にピンと来なかったらしい。
興味を失ったように言って、踵を返してこちら…出口の方へ向かってきた。
無論、怒りを最高潮に燃え上がらせた相手は黙っていない。
「待てッ勝負しろよコラ…ッ」
「アーすいません、コイツね、調子悪いんですよ。勝負でしたら、また」
「"また"はねーんだよコイツの場合…」
蓮に掴みかかった男を、真司が引き剥がす。男は関係ない人間の介入に苛立った様子だか、真司はそんなこと気にしない。
本当に真司は、お人好しというか考え無しというか…。マァ、そこがいい所なんだろうけど。
しかし、男の怒りは収まらない。更には真司が必死に説得をしている横で、蓮がまたも頭の痛みに呻き始めた。
その様子をみて、少し考えて、真司は言う。
「分かりました！じゃあ俺が相手します！」
「何…？」
『ちょ、真司…』
彼は笑顔でビリヤード台へ歩いていった。男の視線が真司に向いた所で、痛みが収まったらしい蓮は店を出ていく。
それを確認してから、真司はキューを持ち上げて言った。
「こういうの俺結構得意なんすよねー！この棒でつついて…あぁ失礼、穴に入れるんでしたっけ」
時々周りの人にぶつかりそうになりながら、真司は作り笑顔で言う。そして、挙句の果てに、キューをサイドポケットに突っ込んだ。
お前…ビリヤードのルールも知らないで勝負引き受けたワケ…？
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みーちゃん - 龍騎本当大好きなので本編沿いの小説がでてくれてうれしいです！これからも頑張ってください！応援してます！小説を書いていないので大変さは分かりませんがファイトです！ (2022年10月25日 19時) (
レス) id: ee873f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ますこ - 龍騎、大好きなので楽しんで読ませて頂いてます！これからの更新も楽しみにしてます！ (2022年10月17日 20時) (レス) id: 0698efded3 (このIDを非表示/違反報告)
okaka - 今、ちょうど龍騎を見ているのでとても楽しく読んでいます。この作品でとても癒されています！大好きです！！ (2022年10月16日 21時) (レス) id: 87b1e34c00 (このIDを非表示/違反報告)
いとこんにゃく(プロフ) - 好きすぎて一気見しちゃいました…ほんとに大好きな作品です；；これからも応援してます…！ (2022年10月16日 5時) (レス) id: ebebe27350 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なちなちこ。 | 作成日時：2022年10月9日 22時
