届け、この想い (ページ2)

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「しゅんにぃドラマでちゅーしてんかにゃ」

「まくりゃでれんしゅ、してた！かじゅくんみたで！」

「んふ♪だいちゃんもみた〜」

一生懸命おしゃべりして起きていようとしていた3人だったが、それでも30分経つ頃には時折身体が揺れ始める。
そして1時間経つ頃には

「にぃに・・・だっこ～」

「ん？」

「「だっこ〜」」

眠気で甘えん坊になって、すっかりくっつき虫になっている。

「ぃややっ！」

「トントンしんとって！」

「ねんねしんの〜！」

その癖、少しでも寝かし付けようとすればグズグズと文句を言ってきて。
勝ち目のない眠気と一生懸命に戦っている姿は正直、可愛くて堪らない。

「だいご！ねちゃめ〜よっ！」

「んみゅ・・・はっ！！」

丈一郎の声かけに反応して今回は起きれたようだが、これは一番最初に大吾が脱落しそうだ。
さて何処まで頑張れるのやら。
何だか面白くなってきた兄達3人は顔を見合わせて笑うのだった。

そして夜中

「ただいま〜・・・って、うわ？！」

帰宅するなり謙杜と恭平と流星がいきなり抱きついてきて駿佑は目を丸くして驚く。

「ちょ？！なにぃ？どしたん？！」

「ん？代理や代理」

「ありがたく抱きしめられとけって」

「後で可愛い〜動画みせたるから」

「「絶対悶絶すんで」」

結局、睡魔に負けて駿佑が帰ってくる前に寝てしまった末っ子3人。
だから引き継いだのだ。

待っている時ニコニコ笑って、こんな事を打ち明けてくれたから。

「あんな！しゅんにぃ、いっぱいがんばってうからぎゅ〜って、してあげたいん！」

「ぎゅうでん！」

「かじゅ、ちゃうで！じゅーれん！」

「ん？充電？」

「ぎゅ〜ってして、じゅうでんなんやから、ぎゅうでんでいいん♪」

「なんやそれ」

「んふふ♪ええなぁそれ」

よく兄達が末っ子達を抱きしめながら充電～！と幸せそうに笑ってるからだろう。

起きて出迎える事で少しでも役に立ちたかった、なんて
そんな健気すぎる理由を聞いてしまっては、こうなるのは当然だろう。

とはいえ駿佑にとっては謙杜や恭平、流星も可愛い弟達。
この3人からのハグにもすっかりと癒されたのだが

「はぁ、弟達が可愛くてヤバい」

「いや本番はこっからやって！」

「もう疲れの"つ"の字も残らんで」

「残らん残らん」

「マジか。もう～・・・じゃあとりあえずはよその動画見せろ」

可愛い末っ子達がどんな可愛い事をしてくれたのか早く知りたくて、見る前から駿佑の顔はニヤついてしまうのだった。END