二十四匹 ページ29
星が黄色に……!?
評価ありがとうございます!!
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「厭だなあ、そんなに睨むような大した出来事じゃあないよ」
『嘘こけ。あれが大した出来事じゃないって?』
にこにこと笑う太宰に思わずツッコミを入れた
あれが大した出来事じゃないなら世の中の出来事大体大した事じゃないよ?
政治家もびっくりだね。こりゃ
「えー!Aさんったら酷いですよー!飲み屋の人たちと仲良く飲んで、話をして、話を聞いて、それで帰った。本当にそれだけじゃないですかあ。」
『抜けてるよ。大事な部分抜けてるよ』
「……まあその途中に、ちょっと爆弾とかが挟まりましたけど。大した事じゃないでしょう?」
爆弾って大した事じゃないんだね。
「…………………」
国木田君の方を見ると上半身をゆらりと揺らして沈黙していた
顔は見えなかったが、酷い顔をしていると思われる
真面目な人って大変だと、しみじみ思う。
彼は…まあ色々な意味でも不運でもあるのだろう
「……国木田さん?」
何も話さない国木田君に谷崎君が不安げに訊ねた
僕もそろそろ声をかけようと思ってたところだ。
え?嘘だろ…って?
まさか。
流石に僕でも心配するよ。
うん。いやほんとだよ?
「一瞬……気絶していた」
ふと声が聞こえてきたので思考を停止してそちらを見た
見ると国木田君は少しずつ顔を上げた
…酷い顔だ。泣いてるとかじゃないのだが…
まさに疲れ切ってるというか。
「爆弾……だと?おい、谷崎、そんなことがあったなら打合せの最初に話せ。誰からの爆弾だ?市警の出勤は?軍警の爆弾処理部隊は出たのか?爆弾はその後どうした。それにAさんも何故話さなかったのですか?」
「爆弾なら、ここにあるよ」
国木田君の問いかけに答えるように太宰君は紙袋をテーブルにどしんと置いた
持ってたんだ。
「うわあ!」
驚いた様子で椅子ごと国木田君は後ずさった
演技のような驚きぶりだが…うんまあ国木田君だし
「大丈夫、よくできた偽物だったから」
太宰君は肩をすくめながら云った
いやお前の所為だろ。
やれやれ、ってお前の持ち込んだ問題だからな。
酷いもんだね。本当
責任感を持ってほしいものである
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強いうさぎLv3 - 新美南吉…!!地元…!!(嬉しい) (2019年6月14日 20時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百合 | 作成日時:2018年8月5日 19時