二十二匹 ページ27
結局国木田君の番外編書けなかった……
すまないぃぃぃ…
___________
NO side
新美は騒がしい2人を横目に店内を見回した
本来こんな騒ぎは大迷惑だ
否、迷惑であることに変わりはないが…
ここは探偵社の入る建築物の一階に入った喫茶店である
太宰の奇矯っぷりも、国木田の怒鳴り声も、
店主どころか客までも慣れきっている
客も店員も、小学生の兄弟喧嘩を微笑ましく見るような温かい目で谷崎たちの席を見守っている
新美が止めないのもそれが理由であった
新美自身も客の温かい視線に気がついたが
愛想笑いを浮かべた谷崎とは違い、気にしていないようである
笑うしかないこの場面でそのように出来るのは
色々な意味で強者であろう
谷崎の心境など知らず、国木田はまだ太宰を揺すっており、太宰はまだ楽しそうに揺すられていた
『国木田君〜、リラックスだよ〜。ほら深呼吸〜』
新美は未だに笑いながらそう云った
これは酷い
「お前は自由すぎだ!今日も仕事から逃げ回って…今日は仕事をサボって何をしていた!」
新美の発言は何も聞こえていないようであった
「どうせまたどこぞで誰かに迷惑を掛けていたのだろう!あとで謝罪と後始末をするのは誰だと思っているのだ!Aさんにも迷惑が降りかかっている!」
「誰、って…勿論そんなの決まっ」
「云わせるか!」
国木田が、掴んだ太宰の首を捻った
ぽきっ、と軽やかな音がした
太宰が幸福そうな顔をした
「あのう、それがですね__」
谷崎が口を挟む
新美は愉快そうにまた笑った
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強いうさぎLv3 - 新美南吉…!!地元…!!(嬉しい) (2019年6月14日 20時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:百合 | 作成日時:2018年8月5日 19時