清心(前) ページ12
朝起きてくると、鍾離が出かける準備をしていた
「燎栄、起きたか。俺は清心を摘みに行ってくる。お前も来るか?」
まだ寝ぼけ半分の燎栄は、バラバラの髪を結いながら頷く
「なら、服を着替えてこい。それから行こう」
燎栄は、そそくさと部屋に戻ると、着替えてきて、洗面所に行き顔を洗い、晶核の髪紐で髪を結い直して出てきた
「神の目は着けてきたか?少し、危険な所へ行く」
「着けてきたよ。剣も持った」
すっかり目が覚めたようだ
鍾離と揃って外へ出ると、絶雲の間へ向かった
「俺、入って大丈夫なの?禁忌滅却の札は持ってないよ?」
絶雲の間に入る1歩手前で、燎栄が立ち止まる
鍾離は普通に入っていけるが、燎栄は誰の元で育っていようと、人間であることには変わりがない
仙人の住む地に、無断で地に足を踏み入れては、何が起こるか分からない
「大丈夫だ。心配するな」
鍾離は軽くそう言うと、燎栄の手を引いて中へ入った
「そもそも、燎栄は今のところ生まれは絶雲の間になっているから、故郷に帰るようなものだ」
よく考えれば、燎栄は絶雲の間に住んでいたようなものだ
ここに住む仙人達も、燎栄をよく見ている
話によると、ヒルチャールのような魔物から護ったのは、そこの仙人だとも言う
清心は、魈と共に取りに来たりするので、ある程度位置を把握していた
「あと、1輪だ。燎栄が居てくれて助かった」
鍾離は、燎栄の頭をワシャワシャと撫でる
嬉しそうにニカッと笑うと、最後の1輪の場所は…………と地図を広げる
「最後は………うげっ…遺跡守衛が居るところだ」
遺跡守衛との戦闘が難しく、面倒だと言っている程の者である
「今日は俺が居るから、簡単に済むだろう」
鍾離はその場所へと、平然としながら歩いていく
燎栄は、その後ろを着いていった
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碌々(プロフ) - とまとまとさん» 間違いの報告ありがとうございます!とても助かりました (2021年6月23日 18時) (レス) id: dd00cd6eb7 (このIDを非表示/違反報告)
りる - この小説大好きです!つづきめっちゃまってます!! (2021年5月31日 7時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
とまとまと - タルタリアではなくタルタリヤですよ!お話とても面白いです!!! (2021年5月20日 0時) (レス) id: 1aefc9afbc (このIDを非表示/違反報告)
MARE(プロフ) - てえてえです、、、 (2021年5月4日 13時) (レス) id: 7446762651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碌々 | 作成日時:2021年5月1日 7時