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オモチャ。49 ページ50

Aside

病院を出た後、私は近所のスーパーに駆け込んだ。


晩御飯の買い出しとかそんなんもあるけど、今は何かで気を紛らわしたい。



あーもう!絶対ビッチ化してきてるって思われた…!!



いくら勿体無いからって口に持っていくか普通?!



…あれ、よく考えたらこんなこと前にもあったような。


……そうだ、初めてあいつの家にお邪魔したときに私が手を切って、その血を市橋が舐めたんだ。

てことは、私はそれを市橋にまんま返してしまったと……?



熱でもあるんじゃないかってぐらい顔を赤めながら、手に取った物をホイホイとカゴに入れていく。



ふと、小脇にみかんが置いてあるのが見えた。


値段を見てみると、案外安い。
赤み濃いのを見る限り甘そうだし。



買おうかなと思ったけど、こやつのせいで私は純粋なる心を失われそうになっているので




『…やめとこ。』



みかん売り場から離れようとしたその時。





「あら〜みかんが安い!これは買っておかないとね」


やけに気前の良さそうなおばちゃんが、袋に入ったみかんを二袋カゴに入れていた。



私はその光景を、ただポカーンと口を開けて見ていると


「お嬢ちゃん、買わないの?」


おばちゃんに声をかけられた。



買おうかなとは思ったけど、なんか、あいつのこと思い出しちゃって恥ずかしいし…




うーん、と言葉を濁していると



「買わなきゃ損よ!それに、あんた顔が赤いわよ、大丈夫?みかんにはビタミンがたくさん入ってるから、買って帰って食べなさいな。」



そう言って、袋に入ったみかんを私に手渡しレジに並んでしまったおばちゃん。


取り残された私は、


『え、どうしろと。』


結局、おばちゃんの押しに負けてカゴの中にみかんを入れたのであった。



スーパーのおばちゃん、恐るべし。



一通り回ったし、私もレジに並ぼうかな。



そう思って、会計という表札が見える方向に足を進めようとすると


「あれっ、A!!」


背後から名前を呼ばれて振り返る。



『蓮子ちゃん!』


カゴを片手に持った蓮子ちゃんが、此方に向かって手を振っていた。

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設定タグ:僕たちがやりました。 , 市橋哲人 , 新田真剣佑   
作品ジャンル:恋愛
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ななみ - 主人公と、トビオのpinkなシーンがほしいです。 (2017年9月24日 22時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
螢*(プロフ) - あ…笑深夜テンションでボケボケでした。ご指摘ありがとうございます。 (2017年8月17日 9時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)
もなこ(プロフ) - 27.28がないんですけど…… (2017年8月17日 1時) (レス) id: 054e8b5694 (このIDを非表示/違反報告)
綾臣 - 更新まだですか? (2017年8月12日 17時) (レス) id: ccbde97d96 (このIDを非表示/違反報告)
螢*(プロフ) - 夜大好き!さん» 本当にカッコいいですよね!1話1話重ねるごとにイケメンさが増してて…(*´`*)はい!更新頑張ります!! (2017年8月9日 23時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢。 x他1人 | 作成日時:2017年7月26日 2時

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