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オモチャ。42 ページ43

市橋side


「逃げるんじゃなかったのか。」


自販で買った、冷たい水が入ったペットボトルをAの頬に当てながら言う。


『…あのねぇ…私はマラソン選手じゃないのよ?』



俺からペットボトルを受け取り、水を口に注ぐA。


早くも半分になったペットボトルの中身を見て、それほどに喉が渇いていたんだなと認識する。


『ぷはぁ…で、殴らないの?』



水を飲んで、一息ついたAは

俺の行動を先読みしたかのように、質問してきた。


確かに、殴ってやりたいとは思ったけど


今はそれより



「……理由、話せ。」



言い訳が最優先だ。



すぐに殴られるのかと思っていたらしく、アホ顔が隠しきれてない。


「何で彼奴らと居たのか、説明しろ。
俺がわかるように。場合によっちゃ殴る。」



そう言うと、真剣な眼差しになったA。

ゆっくりと立ち上がり、俺の目を見据える。


『トビオ達は、犯人じゃないよ。』



「……は。」


『まだ確かな証拠はないけど、絶対に証明してみせる。あんたが納得してくれるまで…!
うぐっ…』


言葉の途中で、Aが力なく俺の方に倒れてきた。



有原がスタンガンでAを眠らせたから。


勿論、俺の指示。

Aの話に耳を傾けるフリをして、後ろでスタンバってた有原に合図を送ってた。


「こいつ、連れてけ。」


「え、何処にですか?」


「…俺ん家まで送れ。」


「は、はい。」

有原に眠るAを担がせて、歩道橋を降りる。

が、途中で振り返って、彼奴が逃げて行った道を見つめる。


この足が動いたなら、今すぐ彼奴追いかけて返り討ちにしてやったのにな。


「……くそっ……」








Aside


腹部の痛みに起こされて、目が覚める。


いっ……たあ……


ズキズキと痛む横腹を擦る。


何でこんなとこ痛いんだろ。ぶつけたっけ…?


てか…さ、それよりも


『ここ、どこ。』


見知らぬ天井。見知らぬ部屋。



何の音もしない。声もしない。


なんて、無機質な。


誰の家か知らないけど、横腹が痛いからっていつまでもベッドに寝かせてもらうのは悪いので、取り敢えず部屋を出ることにした。


警戒しながらドアをゆっくりと開けると、真ん前に白髪の、上品そうなお婆さんが立っていた。

「おはよう。よく、眠れた?」


優しい声音で話すお婆さん。


う、うん、えと、どなた…?

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設定タグ:僕たちがやりました。 , 市橋哲人 , 新田真剣佑   
作品ジャンル:恋愛
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ななみ - 主人公と、トビオのpinkなシーンがほしいです。 (2017年9月24日 22時) (レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
螢*(プロフ) - あ…笑深夜テンションでボケボケでした。ご指摘ありがとうございます。 (2017年8月17日 9時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)
もなこ(プロフ) - 27.28がないんですけど…… (2017年8月17日 1時) (レス) id: 054e8b5694 (このIDを非表示/違反報告)
綾臣 - 更新まだですか? (2017年8月12日 17時) (レス) id: ccbde97d96 (このIDを非表示/違反報告)
螢*(プロフ) - 夜大好き!さん» 本当にカッコいいですよね!1話1話重ねるごとにイケメンさが増してて…(*´`*)はい!更新頑張ります!! (2017年8月9日 23時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:螢。 x他1人 | 作成日時:2017年7月26日 2時

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