オモチャ。26 ページ27
は…？何だよこれ。
俺の目おかしいんじゃねぇの。
足の次は目を失明ってか？
あは、終わってんな俺の体。
生きる屍ってわけか。
止めどなく目から溢れる水を拭いながら嗤う。
『市橋……』
哀れむように名前を呼ばれる。
何でそんな顔するんだよ。
そんな目で見るな。
やめろ やめろ。
ゆっくりと身を寄せてくるA。
ぎゅっと目を瞑る。
でも、何も嫌な感じはなくて。
むしろ、体が暖かくて何だか心地よい。
うっすらと目を開けて、やっと状況が理解出来た。
抱き締められている。
しっかりと。でも、強過ぎず優しく抱き締められていた。
なんだよ。同情なんていらねぇんだよ。
それで俺の足が治るってんならとっくに縋ってるっての。
思いながらも、Aに体を委ねて子供みてぇに泣いた。
・
・
・
Aside
あれから数分程、市橋を抱き締めていた。
頭を撫でたり、ポンポンしたりもして。
子供扱いするなって怒られるかと思ったけど
今の私には、ああすることしか出来なかったから。
暫く経って、腕の中からｽｰｽｰと寝息が聞こえてきた。
疲れて眠っちゃったみたいね。
起こさないように、ベッドに寝かせる。
真っ赤に腫れた瞼。
そっと、頬を撫でる。
あんなにダメージを受けてたなんて…
抱え込んでたんだろうな。
こいつのことたし、弱味見せたらカッコ悪いとか思ってたのかもしれない。
でも、それでも私には隠さないでくれたのは正直嬉しかった。
とんだお門違いだろうけど、少しでも力になれた気がしたから。
『市橋、あのね。』
『…あたし、爆発事件のことちゃんと調べてみるね。』
ｽｩｽｩと部屋に響く規則正しい寝息。
…聞こえてないかぁ。
一人で喋って、なんかばかみたい。
鞄を手に取り、イスから立ち上がろうとする。
でも、市橋の手で阻止された。
「…行くな…」
子犬のような瞳で制服の裾を引っ張られる。
『お、起きてたの？』
て言うか制服伸びちゃうから離して…
そう思っていたけど、
急に裾を強く引かれてベッドに倒れる形になった。
「ちょ…！…んっ」
直ぐ様腰に手を回され唇を重ねられる。
『ん、ん…ぷはぁっ…んんっ！』
酸素を求めて口を開けると、間もなく舌が侵入してきた。
頭がボーッとする。
くそ、何でこんなにキス上手いのよ…っ
「…今日は、傍にいてほしい。一人になりたくねぇ。」
そう言って、また唇を重ねてきた。
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ななみ - 主人公と、トビオのpinkなシーンがほしいです。 (2017年9月24日 22時) (
レス) id: c36a27a292 (このIDを非表示/違反報告)
螢＊(プロフ) - あ…笑深夜テンションでボケボケでした。ご指摘ありがとうございます。 (2017年8月17日 9時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)
もなこ(プロフ) - 27.28がないんですけど…… (2017年8月17日 1時) (レス) id: 054e8b5694 (このIDを非表示/違反報告)
綾臣 - 更新まだですか？ (2017年8月12日 17時) (レス) id: ccbde97d96 (このIDを非表示/違反報告)
螢＊(プロフ) - 夜大好き！さん» 本当にカッコいいですよね！１話１話重ねるごとにイケメンさが増してて…(*´｀*)はい！更新頑張ります！！ (2017年8月9日 23時) (レス) id: 65826167d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：螢。 x他1人 | 作成日時：2017年7月26日 2時
