22 ページ23
.
『……いやいや、呪霊達がこの事を知ってると決まったわけじゃない』
今の考えを忘れるように、頭を左右に振る
「A、顔色悪いけど大丈夫?」
『ッ!大丈夫ですよ、それより話し合いは終わりましたか?』
いきなり目の前に現れた五条さんに驚きつつ、ポーカーフェイスを貫く
「うん、皆んなで話したんだけど……
A、君を保護対象者として高専で預かることにした」
『……は?』
突然の事に、間の抜けた声が出てしまう
「混乱するのは分かるよ、でもこれは君の為でもあるんだ」
そう言う五条さんには、いつもの巫山戯た様子はなく、とても真面目な顔をしていた
目隠しでよく分からないけど
『……お気持ちは嬉しいですが、お断りします』
そう言い切ると、まるで私が断ると分かっていたかのような顔をする五条さんと、その後ろで驚いた顔で固まる1年生達
「ど、どうして⁉Aさん狙われてるんだよ?このままじゃ最悪死んじゃうよ…」
「そうよ、此処にいたら安全なのよ?」
「俺も、2人に同感です」
『3人共優しいね、けど私にもやらないといけないことがあるんだ』
こう見えても一応上層部の人間だし、と言うと歯切れの悪い顔をされる
『だから狙われているとしても、私は逃げない』
「うんうん、カッコいいね!」
良い感じにキマッたな、と思っていると即座に五条さんから冷やかされる
『なんなんですか……さりげなく腰に手を回さないでください』
「うわ、A細すぎない?ちゃんとご飯食べてる?」
『人の話を聞いてください、無視ですか?』
さっきまでの気まずい空気感が嘘のように、緩んだ空気に変わっていく
『……あの、私そろそろ帰りたいのですが』
腰に手を回されたまま、エスコートされるみたいに校舎の方へ歩かされる
「駄目だよ、Aのことを保護するって言ったでしょ」
『だから私には……』
保護なんていらない、と言おうとしたが
「君に拒否権があると思う?」
『ッ…!』
目隠しで目は見えないが、今の彼はとても冷たい表情をしているだろう
『……人権侵害です』
「そこまでは言ってないよ〜」
この時、私は初めて五条悟が怖いと思った
.
715人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!出来たら全員のキャラに愛されたいです!(恋愛的に)あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年1月16日 16時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
らる - 続き…続きが欲しいです…ッ! (2021年2月23日 9時) (レス) id: 479d7ce450 (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ(プロフ) - ちゃんさん» 一緒ですね....頑張りましょう! (2020年12月1日 21時) (レス) id: a8cfebc199 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃん(プロフ) - 私もテスト今週からです......テスト明けの更新を楽しみにしています!お互い頑張りましょう! (2020年11月30日 21時) (レス) id: 1628113272 (このIDを非表示/違反報告)
ケチャップ(プロフ) - 勿忘草さん» 本当ですか!?笑ってもらえてすごく嬉しいです!コメントありがとうございます! (2020年11月24日 19時) (レス) id: a8cfebc199 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ケチャップ | 作成日時:2020年11月22日 22時