【軍パロ】双子と我々だ国の幹部達 (ページ19)

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Aside

そろそろ狐の姿から元に戻ろうとした時だった。

微かだが、タッタッタッタッと二つの足音が聞こえてきた。

すると案の定、木の上から見張りをしていた涼太から警告される。

涼太「ワンッ！ワンッ！」

幸い、涼太が人が来てる方に向かって吠えてくれていた為何とか戦闘態勢を整えることができた。

地面に置いていた使ったことの無い幹部様の武器を手に取る。

足音をしっかり聞いて敵の位置を正確に判断するんだ、その音だけに集中して、感覚を研ぎ澄ませろ。

だんだんと近くなってくる音が自分の心臓の音のように聞こえる。

どこから来てもいいよう、両足にぐっと力を入れた。

？「見つけたで！」

？「観念しいや！！」

武器を構えガバッと空高く飛んだ二人の男。

そんなに大きな声を出して、私に勝てるとでも思った？

『はあっ！』

涼太「おらっ！」

私は金髪の半袖男の攻撃を、涼太は黄色の男の攻撃を背中合わせで受け止めた。

カキンッと剣と剣がぶつかりあい、お互い一歩も譲らず、森の中で戦闘が繰り広げられていく。

？「おーおー随分頑張るなぁ！そんなちっこい身体で大丈夫なんかー？(笑)」

？「戦闘着じゃなくてパジャマで戦うんかここの国は！俺らも舐められたもんやなぁ！」

『っ、くそ…』

涼太「姉さん、落ち着いて行こ」

『分かってる、けど…また違う足音が聞こえてきてる』

森の向こうからもう何人かの走ってくる音が私の耳には聞こえている。

そんなの知る由もない男二人は、生き生きとした顔をしていた。

慣れていない武器、動きにくい寝間着、まだ覚めきっていない脳。

いつ刺されてもおかしくない状況だ。

後ろから足音が迫ってくる。

いつもより調子が出ない。

何とかしなきゃ、死んでしまう。

早く、はやく何とかしなきゃ、何とか…っ！

取り乱してしまった私は後ろから迫り来る足音に完全に気を取られていた。

？「後ろガバガバやぞ！」

『ｶﾊｯ』

油断した瞬間、私の相手をしていた金髪の男に首の後ろに手刀を入れられ、全身の力が入らなくなり意識が朦朧としだす。

男に担がれたが、力を入れることが出来ないから抵抗もできない。

涼太「姉さん！」

？「お前もちょっと大人しいしといてもらおか」

涼太「うっ…」

意識が途切れる前に見えたのは、黄色い男に涼太が気絶させられるところだった。