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▽
『周りにも誰もいなさそう』
涼太「了解」
そんな声と共に丁度真上にあったダクトに身を滑り込ませ姿を消した。
次に映し出されたのは、この城にいる幹部の中でも俺やゾムとかの上位の人しか入れない秘密書庫だった。
ダクトから降りてきた二人は目的のものを端から順にくまなく探し回っている。
そこに、警戒心を顔に出しまくっているゾムが入ってきた。
赤いお面を付けている方は危険を察知したのか、棚の上に身を隠している。
監視カメラから見れば丸見えだがな。
まあ、そこからは一瞬の出来事だった。
赤いのがゾムに捕まり、脅しをかけているのを見てよくやった！と思った。
が、青いのが邪魔をしてきて投げられた煙幕の煙が収まると、そこにはポツンとゾム一人だけが立っていた。
目を凝らして見るも、謎の狐のお面二人組みの姿はそこにはなかった。
ゾムがインカムに手を当ててロボロと話し、部屋を出ていく。
＿＿
そこで映像は止まった。
「・・・」
rbr「な？言ったやろ？俺嘘ついてへん」
俺は、見せられた映像が衝撃的すぎて口を開けて固まっていた。
tn「何あほ面晒しとんねん。しっかりせぇ」
「ﾊｯ…いやいや、でも、ゾムはまだ来てないぞ」
tn「確かに。報告しに来るって言ってたんやんな？」
rbr「それは間違いないねんけど…。ならあいつ、どこ行ったんや？」
そんな事を話していた矢先だった。
ザザ…ッとインカムにノイズが入る。
トントンとロボロのインカムにも繋がったようで、手を耳に当て話を聞く体勢に入る。
誰からだ？と思い意識をインカムに向けた。
？［もしもーし！グルッペン聞こえてるかー？］
「なんだ、ゾムか。お前警報の件を報告しに来るんじゃなかったのか？今どこにいるんだ」
zm［知りたい？知りたい？実はな…D国に乗り込んでるところやねん！］
「・・・は？」
zm「そんで、いいもん見っけてん！今から帰るとこや！」
「おま、D国って…」
rbr「この国のことちゃうんけ」
そう言ってロボロは自分が持ってきた資料をチェックする。
確か、さっき読んだ時にどこかに書いてたような。
だから聞き覚えがあったのか。
「ゾム。そのいいもんを見せに今すぐ帰ってきてくれるか？」
zm「もちろんや！あと五分待っとき。猛ダッシュで行くわ」
そう言ってインカムは切られた。
「よし、戦争の準備だ」
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作者名：夜月 | 作成日時：2024年3月10日 20時
