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グルッペンside
tn「なあ、グルさん。今日来た奴ら何目的やと思う？」
ソファに腰掛け真剣な顔のトン氏が、今日の会議資料から目を離すことなく俺に尋ねてきた。
「そんなの俺に分かるわけないだろ」
tn「だってさ？妙にソワソワしてたやん。向こうは気づいてないみたいやったけど」
「そうだったか？」
話しながらもよく人のことを観察しているな、と感心する。
俺は机の上に置かれたケーキを一口頬張った。
「ん！これ美味しいんだぞ！」
tn「またケーキ持ち込んで…ほんま懲りひんなぁ」
今までで一番美味しかったものだから、つい声に出してしまった。
tn「で、いつになったらそこの書類に手をつけるんですか？総統さん？」
「い、いやぁ…これはこのケーキ食べたあt…((rbr「グルッペン！この資料見てくれ！」
珍しくノックをせずに入ってきた仲間の幹部、ロボロはどこか焦ったような表情をしていた。
「なんなんだぞ…せっかく美味しいケーキを食べていたというのに」
rbr「そんなんいつでも食べれるやろ。それよりこれ見てや」
そう言って数枚の資料を俺の目の前まで持ってきた。
「"男女の買収成功""双子の調..教開始""双子、幹部候補"…この資料がどうしたんだ？ていうか、どっから見つけてきた？」
rbr「さっき会議か何かしとったんやろ。そん時に警報鳴らんかったか？その原因がこいつらやって言ってんねん！」
ビシッと下の方にある特徴的な狐のお面をした二人の人物が写っている写真を指した。
こんなにもヒョロヒョロで痩せ細っている奴らがこの国のセキュリティを突破できるわけが無い、そう思った。
だからロボロは俺を試すために騙しているんだと疑った。
「あっはっはっ！こんな、ヒョロい奴らが？この城の警報を鳴らした原因だと？笑わせるのが上手くなったなロボロ！」
rbr「だから違うって！監視カメラの証拠映像もあんねんぞ！」
tn「それ、今見れるんか？」
rbr「おん。モニターに繋いで再生するわ」
そう言いながらさっきまで会議で使っていたモニターをいじり少し砂嵐が映ったあと、見慣れた廊下が映し出された。
＿15：48＿
今日一緒に会議をした幹部達の後ろに、狐のお面を付けている二人が歩いている。
すると、赤いお面の方がポケットの中に小さいメモのようなものを突っ込んだ後二人は廊下に隠れた。
涼太「……A姉さん、行ったよ」
『了解』
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作者名：夜月 | 作成日時：2024年3月10日 20時
