コスプレが趣味なんです【名探偵コナン/降谷零】

Story5 ページ7

安室透 side




「バーボン、今からいつもの場所に来れる？」


事の発端は、ベルモットからの一通の電話だった。

いつもの、と言うのは恐らく、ベルモットが気に入っているというBARの事だろう。


どうせまた別の任務の事だろうなと思いつつ、"バーボン"の服に着替える。

「ったく、僕も暇じゃないんだが…。｣

軽くそう愚痴を零しつつも、愛車であるRXｰ7のエンジンを掛けた。


・
・


結果として、BARで聞かされたのはやはり任務の事についてだった。

なんでも、組織内のドラッグをすくめ、裏で回している人物が居るらしい。


なんでもその人物は、自身が経営している、いわゆる"ゲイバー"という場所で、組織からすくねたドラッグを取り引きしているのだとか。

そんな店を経営しているからには、その人物自身も同棲愛者なのだと言う。

ここまで言えば分かると思うが、今回の任務はいわゆるハニトラだ。


僕はれっきとした異性愛者なので、こう言った任務ははっきり言ってストレスでしか無い。

その事に少々気を落としながら車を駐車した場所まで歩いていると、ドン、と誰かにぶつかった。


「あ、すみません」


これは考え事をしていた僕に非がある。

そう思い、ぶつかってしまった女性に謝罪をすると、何故かガン見されていた。

……えっ、と。
僕はどうしたら良いのだろうか。

じーと見詰めてくるその女性の対応に困っていると、その女性が何かを呟いた。


『…お酒』

Story6→←Story4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す