コスプレが趣味なんです【名探偵コナン/降谷零】

Story11 ページ13

You side





ゴンッッ

そんなどこかで聞いた事のある鈍い音を残し、私が押し倒してしまった覆面野郎×1はそのまま動かなくなってしまった。

……ん？？
"動かなくなってしまった"？？？


『……あ、あの〜？大丈夫ですか……？？』


そう問い掛けて見るものの、反応は見受けられず。

……たっ、大佐ァ！！駄目です、死んでいます！！！(※生きてます)←


「……て、てめえ…！よくもうちの奴を…！！」(※生きてます)

『す、すみません…！！』


暫くシーンと静まり返った周りだったが、それも一人の覆面野郎によって壊された。


「人殺しがすみませんで済んだら警察は要らねぇんだよ！！」(※生きてます)

『いやアンタらが言うなよ！？？』


クワッと覆面越しに怒鳴りつけてくる犯人。

いやお前が言うなお前が！！
てかそもそも強盗を計画しようとすんな覆面野郎！！←


「ちっ、クソアマが…！！」

『わ、わー！！はやまらないでくださッ……！？』


遂に耐えきれなくなったのか、覆面さんはこちらに拳銃を向けて来た。

それを阻止しようと手を振り回した私だったが、
なんとその勢いで本日二度目となる缶コーヒーに躓いて犯人に突進するという愚行をおかしてしまった。

……泣きたい。泣くよ、そろそろ泣くよ？？


「ぐはぁ……っ！！」

『…ふっ、覆面さぁぁああん！！！！』←


そしてなんと、それによりもう一人の覆面野郎までもが気絶すると言う神回が起きてしまった。

……なんかもう、ラッキーなのかアンラッキーなのかよく分かんない日だな……。

結局人は、もうどうにでもなぁれ☆と思った瞬間が一番強いのである。


「……う、うわああああ！！！！」


そしてそれを見兼ねたもう一人の強盗犯がその場を放り出して逃げ出すという結末を迎え、この前代未聞すぎる強盗事件は幕を閉じた。


そしてそれは後々、"OLにビビり強盗犯が逃げ出した前代未聞な強盗事件"として後世に語り継がれることになることを、私はまだ知らない。


「……風見か？例の件、なるべく早く頼む。」


そして、たまたまそのニュースを目にした金髪蒼眼のイケメンが苦々しい顔で誰かに電話していた事なんて、私は知らない。



とりあえず、これだけは言わせてくれ


………欺いたな、世界よ。

…え？厨二病？？
ちょっと何言ってるか分かりませんねぇ。←




・
・



それはともかく、今回の事件の救世主は、満場一致でその場に落ちていた缶コーヒーだろう。

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