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十六夜目 ページ17
電車を2時間ほど乗り継ぎ、付近では一際目立つ大きな家…実家に着いた。
私は合鍵を使って扉を開け、靴を投げ捨てた。
『父さんッ！！』
そこには、おばさんや昔世話になった人達が父を囲んで座っていた。
「渚、ちゃん」
『父さん、父さんっ、』
嗚呼。
『ねぇ、起きてよ、私だよ、渚だよ』
愛とは。
『ねぇ、ねぇってば』
毒である。
『父さんッ！！！』
いくら叫ぼうと、あの声は返ってこなかった。
『ねぇ、ごめんなさい、会いに行かなくてごめんなさいッ』
「渚ちゃん…」
『怖かったの、母さんを亡くして父さんが、私を見て辛いんじゃないかって、』
『父さん、私は母さんにそっくりだって言ってたから』
『ごめん、なさい…』
今更、遅いのに。
「渚ちゃん…鉄郎さんも、わかってくれるさ」
「そうよ、貴方のお父さんだもの」
この日、親族が誰もいなくなった日になった。
祖父母は既に亡くなっていた。
本当に、父一人きりで私を育ててくれた。
恩を仇で返した。
父は私を許すだろうか______。
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橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！今後とも応援しています！頑張って下さい！(*´ω｀*) (2022年5月18日 22時) (
レス) @page21 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2022年3月13日 22時
