四杯目 ページ5
「どう ？タイムスリップした人生…運命が変わった人生は楽しい？」
『！！』
「実はあの事件の時、俺はすぐ近くにいてね。君の話もよく知っていた。なんていったってあの地域で君のことは有名だったから。誘拐されただの、ヴィランになっただの…ってね。実質、君は誘拐された後、ヴィランになったんだけどね。違うかい？」
『…合って、る』
「だろう？そしてこれは俺の個性…。そこまでは流石にわかってるか。実に可哀想な人生を歩んでいると思って君に個性を使ったんだ。この個性は俺の命があるうち一度しか使えない。そして今俺がいるのは4度目の人生。つまり、もう4回もタイムスリップを繰り返してきたんだ。だから、君の事やこれからのこと、世界の事は誰よりもよぉくわかっている」
『…それで？まさか自分語りだけをしに来たわけじゃないでしょ？』
「あぁ、そりゃもちろん。まず初めに言っておこう。
世界が変わったことは君と俺しか知らない。これは秘密でなければならないよ」
『どうして？』
「ヴィラン達がこぞって俺を狙いにくるからさ。もし戦闘で死んでしまった時の保険用に、ね。あと、人にこの個性は使ったことがない。だから、この秘密が第三者に明かされれば何が起こるかわからない。君も俺も最悪死ぬ。俺が死ねば、もうこの個性は使えない。ここまでは理解できる？」
『えぇ、非常に現実的ではない個性だけど』
「個性なんだから、今更さ。ただ、かなりかなり特殊な個性だ。これは役所にも報告していない。俺は無個性として登録されている」
『…それで』
「先を急ぐんじゃないよ、しっかり聞いて。ここからが本題さ。君には、運命をへし曲げてほしいと思ってね」
『…運命が、変わったと言ったのは貴方でしょ？』
「3年後のヴィラン連合…もとい異能解放軍との戦争が起こる事は変わりない。俺は何度も経験してきたからね…。君は、ヴィランの荼毘と唯一心を通わせた人物。そして、君は知らなかったと思うが、死柄木弔にも気に入られていた。しかし、それは前世の話であって、現世の話ではない。
そこで、君には戦争をなくすために協力して欲しいんだ。また荼毘に死なれちゃ困るだろう？」
『…』
「死柄木弔と"仲良く"なるんだ。君には辛いことかもしれないけどね」
『…何故、私が？』
「君はどの世界でも必ずヴィランと出会い、必ず悪に染まる。俺は君をニュースでよく見たからね」
『悪に、染まる…』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 134人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オペ - 無事に尊死…!!! (2022年10月20日 19時) (
レス) @page44 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
sizuku(プロフ) - 主さんのお話最高すぎます、泣！！面白いお話ありがとうございました！！ (2022年4月16日 21時) (レス) @page44 id: e0ce1464e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yu→ru | 作成日時：2021年5月16日 22時
