三杯目 ページ4
「あ、きたきた！おっそ〜い、喜多久ちゃん！」
『ごめんね、少し仕事が長引いちゃって』
すぐに嘘が出てしまうこと、前世を引きずっているのだろうか。
「行こ行こ！」
『はいはい』
着いたのは、少し洒落た飲食的。妥当的だといえば妥当的だ。
「お待たせ〜！」
私は相手のメンツをじっくり見た。もし、あの人がいるのなら。いたのなら。
私は…。
と、思っていたが、そんな心配はいらなかったようだ。
全然見知らぬ顔ばかりで、なんなら皆は友人の方へ注目している。
そして、ついに合コンが始まった。
「喜多久ちゃん、もっと飲まなくていいのかい？」
『お酒は嗜む程度なので』
「そっか〜」
この人、ずっと私の横をキープしてくる。いい加減鬱陶しい…！！
『ごめん、私帰る』
「えぇ〜、なんで！？」
『風邪ひいてるから。移しちゃ悪いし、悪化させたくないし。またね』
「え〜…お大事に」
「じゃあ、俺が送っていくよ」
『結構です、自分一人で帰れますから』
「いや、女性一人に帰らせるわけには…」
『護身術、習ってるので』
では、と言い残し、私は店を出た。
折角意識が戻って、運命と変わった人生を歩み始めたというのに、なんて最悪なスタートだ。
これなら意識が戻らない方が良かったかも。
「ねぇ」
声をかけられ、後ろを振り返る。
『ついてきたんですか』
「どうしても気になって、ね」
『あまりにも鬱陶しいようであれば、警察に通報することも視野に入れようと思いますが』
「いやいや、少し待ってくれよ。俺は君と話がしたいだけなんだ」
『話？』
確か…真田天成(ﾏﾀﾞ ﾃﾝｾｲ)と言ったか。真田は私に近づいてくると、とんでもない一言を放った。
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オペ - 無事に尊死…!!! (2022年10月20日 19時) (
レス) @page44 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
sizuku(プロフ) - 主さんのお話最高すぎます、泣！！面白いお話ありがとうございました！！ (2022年4月16日 21時) (レス) @page44 id: e0ce1464e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2021年5月16日 22時
