二十一杯目 ページ22
「x_y_z…だっけか」
『だ、だび…何、言って…』
「カクテル言葉は…「永遠に貴方のモノ」だったな。お前が初めて俺に飲ませたカクテルだ」
『燈矢…！！』
「気づくのが遅ぇなァ…喜多久」
『記憶、あるの…？』
「前まではなかった。でも…お前見てから、思い出してきた。…やっと、会えたな」
荼毘…いや、燈矢が私を強く抱きしめた。
『燈矢…燈矢っ…！！』
「泣くなよ…可愛い顔が台無しだぜ。まァ、泣いた顔も好きだけどな」
『もう…茶化さないで』
「はいはい…。俺、一度死んじまってから考えたんだ。俺はエンデヴァーに…焦凍に対して言いたい事は言い切った。今度は新しい人生歩いてみようか…つってな。…お前、どう思う？」
『どう思う、って…』
燈矢は私を見て、微笑んだ。
「俺と、ここから逃げ出さねぇか、って誘ってんだよ」
『…いいの？』
「もうゴミを燃やす理由もないしな。行こうぜ、喜多久」
『…うん、行こう、燈矢』
燈矢は私の手を掴み、紙に何かを書いて拠点を飛び出した。
「俺、今回はまだ犯罪してねぇから。色んなとこ行こうぜ」
『この前燃やしたチンピラは…？』
「あー…。まぁ生きてんだろ。あんま火力出してねぇし、敵だし」
『適当だなぁ…。まぁ、いいけど』
「その前にお前の行方不明、解かないとな」
『…え、燈矢が連れてってくれるの？』
「それ以外誰がいんだよ。喜多久チャンに優秀なオトモダチがいるのか？」
『…いないけど』
「お前には優秀カレシしかいねぇだろ。行くぞ」
『…うん』
幸せだ。今…前より、もっと幸せだ。
私を連れ出してくれた。
燈矢は…やっぱり、私を助けてくれる。
《速報です。ただいま23時24分、行方不明だった柴胡喜多久さんが発見されました。
ただいま柴胡さんからの事情聴取を行なっており、現状判明している情報は、この3年間敵連合に誘拐されていた、という事のみだそうです。続いてのニュースは_____》
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オペ - 無事に尊死…!!! (2022年10月20日 19時) (
レス) @page44 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
sizuku(プロフ) - 主さんのお話最高すぎます、泣！！面白いお話ありがとうございました！！ (2022年4月16日 21時) (レス) @page44 id: e0ce1464e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2021年5月16日 22時
