十五杯目 ページ16
あれから私は毎日、夜の街を徘徊するようになった。
一度彼を思ってしまうと、いつまでも頭から離れないから。待ちきれなくなってしまった。
死柄木には度々呆れられる。
それでも、私は一刻も早く燈矢に会いたい。
私はいつものようにあのビルに入った。
誰もいなくて落ち着く。
そう思った時だった。
「お前、俺らのテリトリーに入ってんじゃねぇよ！」
いつもは聞こえない怒鳴り声が聞こえる。
『すみません。昨日まではいなかったので』
「姉ちゃんよぉ、こんな所に一人で来ちゃ危ねぇってわかんねぇのかぁ？あぁ？」
こういうチンピラが一番面倒だ。
『あぁ…じゃあ、帰りますよ。邪魔してすみません』
「おいおいおい…そりゃあねぇんじゃねぇか？女一人で踏み込んで来たのは姉ちゃんの方だぜ…」
舌なめずりをしながらこちらに近づいてくる男3人。
『…これでも一応、敵連合に所属しているのですが』
「敵連合、だと…？」
仲間の一人がだんだんと顔を赤くして、そのうちに怒りだした。
「お前ッ…俺の仲間が敵連合に入ってから帰ってきてねぇんだよ…それでニュース見たら捕まってんじゃねぇか…おい、どういうことだよ！！」
『どういうことだ、と言われましても…。どうにもすることはできませんし、それに捕まったのはその人自身のせいでは？敵連合のせいにしないでもらえますかね』
呆れた。本当に呆れた。
いくら頭が弱くても、人のせいにするとは…。
「テンメェ…！！！やっちまえ、お前ら！この女ズタズタにしてやれ…一生のキズモノにしてやるよ…！！」
これは…まずいな。少し挑発し過ぎたか。
私は以前、教えてもらった護身術を思い出す。
構えて、敵の動きをよく見る。
果たしてできるだろうか。
「おいおい…女一人で男三人が倒せるわけないだろうがよ！！」
「それによく見たら…良いカラダしてんじゃん。ねぇ、兄貴」
「ソイツ黙らせたら好きにしろ…」
殴られるのは千歩ほど譲っていいとして…流石にチンピラとやるのは嫌だ。
だけど、この場所がコイツらに奪われるのも嫌だ。
どうしよう。
こんな事になるなら、素直に死柄木がいる所にいれば良かった。
私は覚悟を決めた。
その時だった。
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オペ - 無事に尊死…!!! (2022年10月20日 19時) (
レス) @page44 id: 97d79e1a3f (このIDを非表示/違反報告)
sizuku(プロフ) - 主さんのお話最高すぎます、泣！！面白いお話ありがとうございました！！ (2022年4月16日 21時) (レス) @page44 id: e0ce1464e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2021年5月16日 22時
