佰参拾参話 ページ37
『本当に、行くんですか？』
グレイは私に旅の荷物を渡した。
私はそれを受け取り背負った。
「ハイラルで金銭稼ぎはできぬだろう。もう顔も割れているからな」
「最初は占い師殿を憎んでいたでござるが…いざいなくなると寂しく思うでござるな」
「貴様が寂しがるな、気持ち悪い。…グレイを守るんだぞ」
「そんな事、言われなくても重々承知しているでござる。…達者でな」
私は二人に一礼をして、発とうとした。
が、一つ忘れていたことを思い出し、振り返ってグレイを見やった。
「グレイ。…すまなかった」
『！！』
「心からそう思っている。貴様は、スッパとよくお似合いだ。これは皮肉なんかじゃない。私は、貴様に決して嘘を吐かないと心に誓った。貴様は…私を照らす蛍のような存在だ」
太陽ではない。
かといって、月でもない。
自ら光を放ち、時には灯りを消して私に道を探させ、考えさせてくれる。
「私は貴様に…グレイに救われたのだ。本当に…ありがとう」
グレイは私の言葉を変に受け取らず、本当の意味で受け取ってくれたようで、嬉しそうな顔をしてこう言った。
『どういたしまして！…また、ハイラルに寄った時はいつでも遊びに来てくださいね。私達は、待っていますから』
二人は私に大きく手を振った。
私も、それに一回だけ振り返した。
ずっと、私の姿が消えるまで手を振っていた。
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ねこ - いつも影から楽しく見させて頂いております<(_ _)>3章を続けていくのもとても気になります…が、個人的にyu→ruさんの恋情シリーズも見てみたいな〜、と思ったので、私は3を選ばせて頂きます。 (6月20日 16時) (
レス) @page7 id: 491a8dd465 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - シリーズ3作目おめでとうございます✨私は3章がどんなふうに続いていくのか気になるので1です！ (6月19日 6時) (レス) @page7 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年6月19日 1時
