佰弍拾玖話 ページ33
今日はグレイもスッパも休日らしい。
いつもはいない部屋に二人がいるのはなんだか違和感を感じる。
『アストルさん、今日くらいは私が家事を…』
「何を言っている、貴様は一番働き詰めているだろう。スッパがやるべきだ」
「そのくらい承知しているでござる」
『もー、いつもピリピリしてるんだから…』
そうしていると、家の戸がなった。
『はーい…コーガ様!お久しぶりですね!』
「よう、グレイ!スッパ!遊びに来たぜ!」
「コーガ様、いつお戻りになられたでござるか?!」
「つい昨日だ!いやぁ、隣国は楽しかったぜ!色んな技術も見てきたし…な…」
私とコーガの目があった。
「な…な…!なんでコイツがいる!!コイツは死んだはずじゃ!!!」
「なるほど…で、お前がここにいるんだな」
スッパが掻い摘んで説明をし、なんとか打たれずに済みそうだ。
あのまま放置しておけば殴られていただろう。
「でも俺様は許さないからな!」
「…許されたくてここにいるわけではない」
「むっ…そうかもしれんが!」
『まぁまぁ…』
私は嫌われ者で良い。
昔からそうやって恐れられてきたのだ。
村で唯一占いや魔法が使えたのは私だけだった。
それが周りに知られた瞬間、私は孤立した。
幼き私はもちろん悲しみに暮れたが、今はどうだっていい。
私は、嫌われ者で…
『アストルさんを責めないでくださいね。あんまり言うと私も怒りますよ!』
「なんでコイツを庇うんだよグレイ〜…」
『私にも考えがあるんです!勿論、スッパさんとは話し合って納得された結果こうなってますので、ご心配なく!』
そう言うと、グレイは私に向かって笑いかけた。
私も、随分この環境で絆されたみたいだ。
この場所が、とても暖かい。
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ねこ - いつも影から楽しく見させて頂いております<(_ _)>3章を続けていくのもとても気になります…が、個人的にyu→ruさんの恋情シリーズも見てみたいな〜、と思ったので、私は3を選ばせて頂きます。 (6月20日 16時) (レス) @page7 id: 491a8dd465 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - シリーズ3作目おめでとうございます✨私は3章がどんなふうに続いていくのか気になるので1です! (6月19日 6時) (レス) @page7 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年6月19日 1時