佰拾漆話 ページ21
そんなこんなで、私達はハイラル城にいる。
『なん、ですか、これは…』
目の前にいるのは、封印したはずの厄災ガノンであった。
「ゼルダ殿は何をお考えで…?!」
「厄災ガノンを…手中に収めたのです」
『そもそも、どうやって復活を…!』
「厄災ガノンの残穢から少しずつ形を作っていき、今に至ります。危険性はとても高いです。ですが、もし厄災ガノンを配下におけることができたのならば…未来に繋がると思うのです。もう二度と厄災は復活しないかもしれない…だから」
その時だった。
厄災ガノンがくるり、と振り向き私を見つめた。
その瞬間、厄災は物凄い速さで私目掛けて走り寄った。
「なっ、」
「グレイさんッッ!!」
私は受け身をとった。
しかし、厄災ガノンは私の目の前で止まると、再び私を見始めた。
「厄災ガノンは…何をしているんでござろうか」
何もしてこないとはいえ、圧がすごい。
とても、圧がすごい。
『ひぇ…』
「もしかしたら…。今の厄災ガノンは人の形、つまりアストルを取り込んだ後の姿です。グレイさんを見ているのは、アストルの記憶があるからではないでしょうか…?」
ゼルダ様の言うことは一理あるかもしれない。
厄災ガノンは私の目の前でしゃがみ込み、ひたすら私を見続けている。
『そんなに見られると穴が空きそうなのですが…』
「…!もしかしたら、厄災ガノンからアストルを取り出せるかもしれません」
『それは…難しいのではないですか?厄災ガノンはアストルを力として還元しました。それを再び取り出すなんて…』
「厄災ガノンにアストルの記憶があるのなら、可能性はゼロではないと思うのです。それに、取り出せたら厄災の力を抑えられる…」
「ゼルダ殿、それは些か危険なのではござらんか。占い師殿を復活させたとて、また再び厄災の真の力の復活に力を入れるやもしれぬ。この状態である方が良いのでは」
「スッパさんの言うこともわかります。しかし、このままではずっと停滞状態です。それに、いつ暴走するかもわかりません」
『あの…会議はそれくらいにしてこの状況助けてくれませんかね…』
そろそろ恐怖が薄れて違う気持ちが芽生えそうです。
羞恥心がすごいです。
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ねこ - いつも影から楽しく見させて頂いております<(_ _)>3章を続けていくのもとても気になります…が、個人的にyu→ruさんの恋情シリーズも見てみたいな〜、と思ったので、私は3を選ばせて頂きます。 (6月20日 16時) (レス) @page7 id: 491a8dd465 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - シリーズ3作目おめでとうございます✨私は3章がどんなふうに続いていくのか気になるので1です! (6月19日 6時) (レス) @page7 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年6月19日 1時