佰玖話 ページ13
『実は、この時代から白いガーディアンが時を渡って100年前に来まして、その時代で私は生きていたのです。えっと、えっと、証拠に…』
私は手を動かそうとするが、動きを抑えられていて動かすことができない。
『ちょっと手退けて下さい!!!』
私が声を上げると、構成員は驚いて手を離した。
私はいつもお守りにして持ち歩いていた、私が持っていたイーガ団の仮面を加工して作った木札を見せた。
『こちらを肌身離さず持ち歩いております。…決してシーカー族のものではありません!…って言っても信じてもらえませんよね、うーん…』
どうやったら信じてもらえるか。
私は頭を抱えた。
「わかった、信じよう!」
「コーガ様?!」
「こんな場所に一人で来るような奴がいるか?それにその赤い着物。イーガ団イメージだろ?カカリコんとこの奴らはこんなん着ないし、俺様をコーガ様だとも讃えない!それに丸腰だしな。信じてやるぞ!」
私はその時、心から安心した。
信じてもらえた、という事実に対してではない。
いつの時代のコーガ様も、仲間をしかと見分けられる、という点に関してだ。
「んで、なんでここにいるんだ?」
『えっと、おそらく…』
「で、そのガーディアンが間違いだか故意だかは知らんがお前を転送したと」
『はい…どうやったら戻れるんでしょう…』
私は少し心細くなって、涙が浮かびそうだった。
しかし、コーガ様は私の背を優しく叩いた。
「何、すぐ戻れるだろ!それまで俺様と話しよう!な?お前、バナナ好きか?イーガ団だったら好きだろ!ほら食え!」
コーガ様はどこから出したのかわからない、大量のバナナを持ち出してきた。
『…うふふ、ありがとうございます』
私はバナナを一本手に取り、口に含んだ。
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ねこ - いつも影から楽しく見させて頂いております<(_ _)>3章を続けていくのもとても気になります…が、個人的にyu→ruさんの恋情シリーズも見てみたいな〜、と思ったので、私は3を選ばせて頂きます。 (6月20日 16時) (レス) @page7 id: 491a8dd465 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - シリーズ3作目おめでとうございます✨私は3章がどんなふうに続いていくのか気になるので1です! (6月19日 6時) (レス) @page7 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年6月19日 1時