佰話 ページ2
『いらっしゃいませ！』
「ヒンヤリハーブの洗髪剤2ヶ月分と…あとはヘブラ椿油をくださいな。娘の湿疹がね、貴方の作る洗髪剤で髪を洗ったら治ったのよ。貴方の作るものにはいつもお世話になっているわ」
『ありがとうございます！』
「こっちはビリビリハーブのを頼むよ！」
「私はポカポカ！」
『はーい、お待ちくださいね！スッパさん、サイカさん、奥から予備のを取ってきてください！』
私達はあの後、ハイラルに露店を構えた。
まだ大きい店には程遠いが、大盛況を生んだ。
これはサイカさんのおかげである。
サイカさんが城に連行され、裁判で裁かれた時、2つの意見に分かれた。
彼は大犯罪人。今すぐにでも追放すべきである、と。
彼もアストルによる被害者である為、猶予を与えるべきであると。
ゼルダ様は後者の意見を持った。
サイカさんの反省を見て、ゼルダ様はこう告げた。
人の役に立つ事に努めなさい、と。
サイカさんが一瞬戸惑ったのを見て、ゼルダ様はさらに付け足した。
グレイさんの近くで働いてみてはどうでしょう。きっと、彼女の努力がわかります、と。
そうして彼は王家の監視下のもと、私のもとへとやってきたのだ。
まず彼は私に怪我を負わせたことを謝り、自身の更生に努めてくれたことを感謝した。
そして、詫びと礼になんでもすると言った。
スッパさんは私に意見を促した。
『じゃあ…露店を構えたいんです。一緒に働いてくれますか？』
そんなことでいいのか？と彼は言った。
なら、露店を出す資金を出させてくれ。
その条件を私はのみ、こうして3人で働いているのである。
「全く…拙者が此奴と共に働くとは思いもしなかったでござる」
「グレイちゃんの慈悲に感謝だ…」
私は先程のお客様達に品を渡してルピーを受け取り、客の通りが落ち着いた頃、モエギさんが寄ってきた。
「まさかサイカがここで働いてるとはな…」
「俺もわかったんだよ、お前の気持ち。俺、人の幸せ応援するぜ」
「急になんだ気持ち悪い！そういうのはな、ひっそりと応援すんだ！！！お前がここにいてどうする！！！」
「此処で喧嘩するのなら、他所でやってはくれぬか。客足が遠のくでござる」
「も、申し訳ございません！」
『もう、スッパさん。あまりピリピリなさらずに』
案外、この生活も楽しくてしょうがないものである。
私は彼らの様子を見て、笑みを溢した。
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ねこ - いつも影から楽しく見させて頂いております<(_ _)>3章を続けていくのもとても気になります…が、個人的にyu→ruさんの恋情シリーズも見てみたいな〜、と思ったので、私は3を選ばせて頂きます。 (6月20日 16時) (
レス) @page7 id: 491a8dd465 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - シリーズ3作目おめでとうございます✨私は3章がどんなふうに続いていくのか気になるので1です！ (6月19日 6時) (レス) @page7 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年6月19日 1時
