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伍拾漆話 ページ8

水のカースガノンが、私を目掛けて槍を投げてくる。

私はそれを間一髪で交わし、奴の長い腕に飛び乗って目を狙ってクナイを投げた。

多少は怯むが、やはり私が投げるただの"鉄"では効かないらしい。

(これがマスターソードなら…)

リンクなら、呆気なく倒せていたのだろうか。

すると、雷のカースガノンが素早く横に移動しながら間合いを詰めてきた。

私はそれを注視して、なんとか攻撃を避け少しずつ攻撃を与えた。

が、あまりにも此奴に割く時間が長かったようだ。

『っぐぅッ?!』

太腿に鋭い痛みが走る。

炎のカースガノンが持つ大剣から、私の血液が滴り落ちていた。

怯んだ隙を狙って風のカースガノンが私を撃ち抜こうと照準を定める。

私はなんとかして平原を走り回り、奴が放つビームを避ける。

その間にも、槍を投げられたり、剣で切られたり。

私の体はどんどん使い物にならなくなっていった。

『がはッ、』

横から衝撃を喰らい、私はその場に倒れ込んだ。

4体が、私を囲うようにしてこちらをジッと見下ろしていた。

『はぁ…はぁ、ぅ、』

荒い呼吸をなんとか規則正しい呼吸に戻そうと大きく息を吸うが、その瞬間私は血を吐いた。

口の中に鉄の味が広がる。

雷のカースガノンが、私の首を落とそうと剣を下ろした。

(やられる…!)

私はそれを受け止めようと刀を振った。

が、奴らもどうやら学ぶらしい。

私が刀を振った瞬間、すぐさま剣の軌道を変え、横から玲瓏刀を叩きつけた。

玲瓏刀は、横から加わる力に弱いもの。

『あぁっ…!』

玲瓏刀は目の前で粉々に砕け散った。

残されたのは鞘のみであった。

硬直している私に、炎のカースガノンが殴りを入れた。

私は大きく吹っ飛び、その時、宙にきらりと光るものも飛んだ。

(あ…髪飾り…)

ルビーの赤が、イーガ団の赤を思い出させた。

それをなんとか掴もうと手を振るが、ただ空を切っただけだった。

『ぐっ、』

地面に力強く叩きつけられ、私はいよいよ動けなくなってしまった。

「ふふ…やはり来ていたか」

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yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…!笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…!😆 (6月19日 1時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜!!!😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新!やっと正式にくっ付きましたね!!嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください!!! (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…!!!できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年5月21日 0時

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