玖拾弍話 ページ44
「場所はフォータリー王国南東にある、アリア高地…イーガ団のアジトがあった場所によく似た場所です。奴らはそこに拠点を構えていました」
『そんな遠い場所から、ここまで…』
フォータリーは、ハイラルの土地と同じように土地の中心に城を構えている。
城の正面、上空から見て左にハイラルがあり、その間の森に私達は住んでいる。
説明が難しいので、ハイラルのマップを例にして説明する事にする。
フォータリー城を、ハイラル城に例える。
私達はタバンタ大橋がある位置に家を構えていて、ウオトリー村がある位置にアジトがあるようなイメージだ。
行けない距離というわけではないが、またイーガ団を捜索するとなると広大な範囲を探索する事になる。
わざわざそこから出向いてくるなんて…。
「そして、盗み聞いた話によると…明日、もう一度こちらに襲撃をする予定であると…。彼が、あの占い師のような能力を持っている、という事は既に耳に入っているかと思われます。奴は…幹部50名以外の構成員の魂を抜き取り、自らの力として蓄えたようです。今、フーマ軍は奴を含めて51名しかいません。が…力は圧倒的です。誰が命を落としてもおかしくはありません」
モエギは淡々とそう告げた。
何故そこまでして力を蓄え続ける必要があるのだろうか。
復讐の為だけならば、彼の力ならば力を蓄えなくとも容易くできるはず。
彼は私に対して恨みをもっているようではなかった。
確かに私の頭をどうのこうの…というふうには言っていたが、そこには復讐というより、ただの台詞のように感じられた。
ただ、強さを求めて戦う…そのような感じがした。
ということは、力を蓄えているのは復讐の為ではない…?
「グレイ殿。グレイ殿?」
『っ、ごめんなさい。少し考え事をしていました』
スッパさんに名を呼ばれて、意識がこちらの方に戻ってきた。
「大丈夫でござるか?」
『はい。すみません、話を聞いていなかったので、モエギさんの話を…』
「今日の夜更け、フォータリーアジトに向かう計画になったでござる。グレイ殿はここで待機を…」
『いいえ、私も行きます』
「危険過ぎる」
スッパさんは私の肩を両手で掴んで制止した。
『…行かせてください』
スッパさんは少し悲しそうに眉を落とした。
「拙者が止めても…行くようでござるか。なら、拙者の側を離れないように」
『わかりました』
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…!笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…!😆 (6月19日 1時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜!!!😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新!やっと正式にくっ付きましたね!!嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください!!! (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…!!!できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:yu→ru | 作成日時:2023年5月21日 0時