捌拾玖話 ページ41
『皆ッ！！』
アジトにようやくついた私は皆を探した。
「グレイ様…」
元幹部の一人が、私の名前を呼んだ。
「皆…生きてはいます…が…」
そこは、まさに地獄であった。
皆が傷を負い、息を荒くして耐えていた。
中には傷が酷い者もいた。
「待ってね、今治、す…」
ミファー様が手をかざして、傷を癒そうとする。
明らかに力のオーラは見えている。
なのに、傷だけが癒えない。
「どうして…？！」
「アイツらは…何か違う力を手に入れています…この傷も、その力…いや、"呪い"によってつけられたもの…」
「アイツら、言ってました…！この傷はただでは治らない、我々が呪いを解かねば永遠に治らぬ、と…」
「グレイ様の、その傷もきっと…」
私は手についた血を見た。
確かに、私の血液だけが含まれているのではない。
何か、別の邪悪な気配を感じる。
「……また、その傷は治さぬと…体を蝕み始める、とも言っておりました」
その言葉に、皆は俯いた。
一人が、衣服を脱ぎ傷を見せた。
「これが、その証拠です」
切り口の周りが、紫色に変色し、何か蠢いていた。
「これが…呪いです」
立っていられないほどの邪悪さ。
私はその場に座り込んだ。
『どう、すれば』
「早急にフーマ軍長を倒すしかないだろう？」
リーバル様が言った。
しかし、倒すなどと言っても簡単な話ではない。
「我々は…許されざることをしてしまいました」
私は顔を上げて、彼らの方を見た。
「ここにいる皆全員を皆殺しにされるか…グレイ様の場所を教えろ、と脅されて…！」
「申し訳ございませぬ………腹を切って、お詫び致す」
フーマ軍が、どれだけ残虐な組織であるか。
味方に情報を売られて困るよりも、それを思い知らされた瞬間であった。
『いや、いいの…こうして私は生きてるし…皆が生きてくれてて良かった』
「グレイ様…」
ただ、ここはもう危ない。
別の場所に避難しなければ、再び彼らが襲ってくるだろう。
「あの…」
ミファー様が手を挙げた。
「しばらく、城で過ごす方がいいんじゃないかな…姫様には、私とリーバルさんがなんとか言ってみる」
「なんで僕が…」
「それに…彼らを倒した時、早くに治すことができるから。ね？」
『ミファー様…』
私はミファー様を見た。
この命、一度ミファー様に救われた。
逆らうことなどできやしない。
『皆、城の移動を！』
早く、フーマ軍の位置を把握しなければ。
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yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…！笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…！😆 (6月19日 1時) (
レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜！！！😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新！やっと正式にくっ付きましたね！！嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください！！！ (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…！！！できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月21日 0時
