捌拾壱話 ページ33
『えっと…コーガ様、その…言い方をですね』
「セッ『ちっがぁぁう!!!』
私は大きな声をあげた。
いや、何故そうなった。
「おいスッパ、お前まだ手出してないのか?」
「コーガ様、昼からそのような話は…」
「実際の所は?」
スッパさんは何かを言おうとして、一瞬躊躇った。
その動きを見逃さなかった私はごくりと固唾を飲んだ。
「いずれは子供も欲しいと思っているでござる。ただ…まだ、今は二人の時間を過ごしていたい…そう思っているでござるよ」
スッパさんは私を見てそう言って笑った。
『スッパさん…』
「でもお前四六時中グレイの側にいるだろ?」
「あれはグレイ殿から目を離すと直ぐに何処かへ行ってしまわれるからでござる。いつかのように」
私はアジトから逃げ出した日の事を思い出した。
『うっ…その事は本当に申し訳ないと思っています…』
「何、拙者は怒ってなどおらぬ。心配なだけでござるよ」
スッパさんは立ち上がって、私の元へ歩いてきた。
「拙者だけが何も知らないで、グレイ殿だけが苦しむ…もうそのような事が起こっては欲しくない。拙者の不甲斐無しさ故の失態は起こしたくないでござる」
スッパさんは私の頬を優しく撫でた。
彼はきっと、未だにアストルと戦って、気を失った私の事が脳裏に焼きついているのだろう。
『大丈夫ですよ。今度は、スッパさんが守ってくれるんでしょう?』
私は心配させないように、笑って見せた。
「!…勿論でござる」
「おーい、俺様を忘れてイチャイチャするな」
『あ、す、すみません…』
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yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…!笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…!😆 (6月19日 1時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜!!!😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新!やっと正式にくっ付きましたね!!嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください!!! (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…!!!できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年5月21日 0時