漆拾捌話 ページ30
俺は城内になんとか潜入し、コーガ様達の居場所を突き止めた。
俺が誰だかって？
まぁ、忘れちまってる人も多いかもな。
俺だ。
グレイに最初に接触した人物…モエギだ。
詳しい事は後ほど話そう。
「コーガ様ッ！」
「モエギ、お前、今までどこに…！」
スッパ様は俺の身なりを見て、刀を構えた。
「お主…どういうつもりでござるか」
そりゃあそうだ。
何故なら、俺は今話題のフーマ軍の格好をしていたからだ。
「俺が…いえ、私が勝手に城に侵入してしまった事、フーマ軍に属している事…お許し下さい。ですが、時間が…私には時間がないのです」
「モエギ…？」
グレイは俺を心配そうに見ていた。
「順を追って説明致します」
ズバリ、結論から言ってしまうとフーマ軍の長は俺の同期である人物…"サイカ"と呼ばれる若者だ。
俺と同期ではあるが、イーガ団にして最年少…そして並外れた強さを得ていた。
そのおかげで17歳にして幹部に成り上がった。
サイカはコーガ様の思想に執着した奴だった。
そんなサイカが、コーガ様がハイラル王家に頭を垂れたという事実…いや、そこまでは良かったのだ。
王家と協力して、その後は解散してしまう、という事実に対して最も反対していたのだ。
________
「はぁ？コーガ様は何を考えておられる？そんな事をしたら今までの俺たちの努力が水の泡じゃねぇか…」
「でも団員の命を大量に助けて貰ったんだ、今更楯突くことなんてできねぇだろ」
俺はサイカをそう宥めた。
「元はといえば、ハイラルが弱いから俺達シーカー族を追いやったりさっさとあの男を始末できなかったのが悪いんだろうが…！！」
その日のサイカはいつもより荒れていた。
「お、おい？どうしたんだよサイカ、なんか変だぞ」
「…そうだ、それがいい。モエギ、俺について来い」
「は、はぁ？俺は今からコーガ様の元へ…」
「いいから黙ってついて来い！！！！！」
俺よりも圧倒的強者であったこと。
その圧に俺はやられ、ついていくことになり…サイカに次ぐフーマ軍の古参になってしまっていた。
俺は元より、アイツに従うつもりはなかった。
だから、俺が軍を抜け出そうとしている事。
それがあっさりと奴にバレてしまったのである。
_____________
「私は今、命を狙われています。今日死んでもおかしくはないのです。ですからこうしてここにやって参りました」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…！笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…！😆 (6月19日 1時) (
レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜！！！😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新！やっと正式にくっ付きましたね！！嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください！！！ (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…！！！できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月21日 0時
