陸拾漆話 ページ18
『確か…この辺だったはず』
私は草むらをかき分けながらとある物を探していた。
『ない…』
手が泥だらけになっても、私は探し物を…スッパさんから貰った髪飾りを、ずっと探した。
『これは…』
折れた玲瓏刀の柄を見つけた。
ということは、近くに髪飾りがあるはず。
「グレイ殿っ！」
『スッパ、さん…あっ、』
立ち上がってよろめいてしまったところをスッパさんが支えてくれた。
「何をしているでござるか、まだ病み上がりで…！」
『探してるんです…あの髪飾り』
私はスッパさんから手を離し、再び探し始めた。
「あんな物、何度でも…」
『いえ』
スッパさんが何を言おうとしたかはわかった。
だから、皆まで言ってしまう前にそれを遮った。
『あれがいいんです。あれは、大切な宝物だから』
「グレイ殿…」
すると、スッパさんもしゃがみ込み、私と同じように傘をかけ分け始めた。
「拙者もお供するでござる。見つけなければならぬ物…でござるな？」
『…！はいっ』
それから、私達は夕方まで探していた。
「グレイ殿、今日は切り上げて明日に回した方が…」
『明日は…ハイラル平原にある残骸処理をすると言っていました。だから、探すのは今日しかないんです』
「…だから、病院を飛び出したでござるな」
『先生から聞きました？』
「あぁ。とても心配したのでござるよ」
『えへへ…すみません。先生達が話してるのが聞こえて、それでいてもたってもいられなくて…』
すると、手にコツッという感触がした。
『あった！！！！！』
私はそれを拾い上げ、空高く掲げた。
ルビーが禿げていることもなく、少し土で汚れてしまっているがほぼ元の状態で見つかった。
『あった…良かった、良かった…！』
私はそれを抱きしめた。
「…何故、そこまで気に入ってるか…聞いてもいいでござるか？」
『…なんでだと思います？』
私はきっと、意地悪な顔をしていただろう。
「…そんな人には…」
スッパさんが私の脇腹に手を伸ばし、勢い良く擽ってきた。
『やぁーっ、あははっ！ちょっ、ちょっとやめてくださ、んふっ、あははっっ！！』
二人で草原に転がり、いつぞやとは違う、朱く美しい空を眺めた。
『はぁーっ…そんなの、スッパさんが初めてくれた物だったから、ですよ。今まではずっと、皆でいくつかの物をくれてましたけど…20歳の時、スッパさんから個人的に貰ったのは初めてで、嬉しくて…だから、宝物なんです』
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yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…！笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…！😆 (6月19日 1時) (
レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜！！！😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新！やっと正式にくっ付きましたね！！嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください！！！ (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…！！！できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月21日 0時
