陸拾参話 ページ14
『…』
(あれ…ここは…？)
そう思い、私はゆっくりと目を開けた。
「おとーさん、見て！グレイね、はっぱでおくすりつくったの！」
私は自分の名を呼ばれた事に驚き、声のした方へと顔を向けた。
(あれは…私…？)
思えば、ここも懐かしい…我が家であった。
「凄いな、グレイは。他にも何か作ったんだろう？」
「うんっ、あのねあのね…」
これは夢だろうか。
ふわふわしていて、変な感覚だ。
二人は私の事は見えてないようだ。
「おとーさん、グレイね…おかーさんいないの、さびしいの…おかーさん、どこ？」
すると父は顔を曇らせた。
「…お母さんは、遠い所にいるんだよ」
幼い私も、父の表情や空気に気づいたのか、それ以上は何も言わなかった。
するとぱっと暗転し、次に明るくなった時にはまた別の場所であった。
ここは、父の部屋であった。
父が机に伏せ、何かを言っていた。
「すまない…！すまない、グレイ…！」
私はゆっくり近づき、机の上を見た。
そこには、父が書いたであろう何冊もの日記が置かれてあった。
"△月○日
グレイを連れて城を抜け出した。古代技術なぞ、戦いの元でしかないのに何故気づかないのだ。グレイを…古代技術に関わらせるわけにはいかない。戦いから遠い場所へ。
○月×日
ハリスが死んだ。
ハリスは、ガーディアンが将来私達を欺くと、そう思って…次々と壊して回った。
そうして、処刑された。
私のせいだ。
私があんな別れ方をしたから。
私がもっと正しい判断をしていたら。
ハリスを連れ出していたら。
赦してくれ。
私を、赦してくれ。
いつまでも愛している、ハリス"
「私が…私のせいで…！」
『お父さん…』
ずっと、辛い思いをしていたのは父だった。
ずっと後悔していた。
だが、私の前では決してそのような素振りなど見せなかった。
「グレイには…ハリスの事を伝えるのはやめよう…。国にも…イーガ団にも…関わってはいけないのだ…」
イーガ団。
私はその言葉にぴくりと反応した。
「戦争から…離れなくては」
父は、私をずっと守っていてくれたのだ。
何も教えないことで、世界を狭めて。
『お父さん…ごめんね』
イーガ団にも関わったし、世界だって広いと知ってしまった。
(ずっと、心配かけてごめんね。)
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yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» 途端に出てきたオリキャラについての感想ありがとうございます…！笑 めちゃくちゃオリジナルストーリーなので批評とか少し怖かったのですが、めちゃありがたいです…！😆 (6月19日 1時) (
レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - サイカが呪いを解くまでのストーリーが好きすぎます…😭 (6月19日 0時) (レス) @page50 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» すみません〜、ちょっとバタバタしていて…笑まだまだ続きますよぉ〜〜〜！！！😆 (6月3日 19時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - 2日ぶりの更新！やっと正式にくっ付きましたね！！嬉しすぎて発狂しました…wこれからも更新頑張ってください！！！ (6月3日 0時) (レス) @page22 id: dbdf82a303 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆたんぽさん» いつもコメントありがとうございますぅ…！！！できるだけ毎日投稿をしてるので是非読んで下さると私が泣いて喜びます…😇 (5月25日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月21日 0時
