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参拾陸話 ページ37

私はこっそりアストルの跡に着いて行き、様子を観察することにした。

アストルはどうやら、退魔の剣に先回りしたらしい。

『どうせ負けるよ』

私は木の影からこっそり見ていた。

「ワァ!」

近くからコロコロとした音が鳴った。

『ちょっ、しー…!って、え…?木…?』

「コログだよ!ボクはナモミン!」

『妖精か何かですか…?』

目の前の光景に思わず敬語になってしまった。

「そうだヨ!お姉チャンは何をしているノ?」

『あの人を見てるの。近づいちゃダメだよ、危ないから』

「そうなんだネ…。ボク怖いから帰ル。またネェ〜」

そっちの方が幾分か安全だ。

『っと…遂にお出ましか』

リンクとゼルダがとうとうここまでやってきた。

さぁ、アストルはどうでるか?

アストルは英傑達の分身を作り出し、それをリンクと戦わせた。

やはり英傑と呼ばれる名は伊達ではない。

分身とは言えどそれなりの力を持っていて、リンクはかなり押されていた。

『ちょっと、今回だけは勝ってね…』

私はリンクの勝利を願うが、それは届かなかったのか否か。

「ぐっ…!」

リンクが分身によって突き飛ばされた。

勢い良く転がっていき、いつかの私のように背を強く打っていた。

『あ…』

リンクの真後ろ。

私は目の前の景色を見逃さなかった。

アストルがゼルダ姫に分身を向かわせようとした時。

とてつもなく明るい光が辺り一面を覆い尽くす。

『とうとう、やった…』

それは今後の脅威になり得るかもしれない。

しかし、今の私にとっては希望であった。

リンクが、退魔の剣…マスターソードを引き抜いたのである。

アストルはまさか、という顔をしていた。

それからというものの、リンクは圧倒的な力の差でアストルを攻め込み、あと一歩というところまで追い込んだ。

が、しかし、アストルはそこから逃亡した。

『あとちょっとだったのに…』

私はアストルが向かったであろう方向に向かった。

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アッキー - 初めまして!スッパ夢見させて頂きました!凄く面白かったです!Twitter(X)もフォローさせて頂きました!アッキー@×OSP&T.K.familyというアカウントなので是非フォローしてくれると幸いです!無理なら構いません。 (11月25日 11時) (レス) @page27 id: 9a164c919b (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひえぇ…コメありがとうございます…!! (5月15日 0時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - 恋心の利用は辛いですよね…この小説本当に感情移入ができるのが良すぎて泣きそうです… (5月14日 23時) (レス) @page36 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひゃああ!ありがとうございます!!!😭 (5月10日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - めっちゃウズウズしますね🥰最高すぎます!! (2023年5月10日 22時) (レス) id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年5月4日 23時

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