参拾話 ページ31
『何が目的だ』
私はアストルの後についていきながらそう尋ねた。
私達は今、ゲルドの街の様子がよく見える場所…監視場に来ているのである。
「口の聞き方には気をつけろ」
『…何が目的ですか』
「何が、とは?」
『わざわざイーガ団に頼らなくても、貴方にはそれなりの力がある…私達の助けは必要ない、むしろ足手纏いのはず。…何を企んでいるんです』
「貴様には関係のない事だ。痛い思いはしたくないだろう?あまり余計な事に首を突っ込まない方がいい」
アストルは顎でゲルドの街を差した。
「む、あれは…」
コーガ様によって大混乱に陥れたはずの街が、ある騎士によってイーガ団の仕業だと暴かれたようだ。
『あれは…』
ウルボザ様だ。
3年前、お世話になった…。
「役立たずめ…まぁいい。これも運命だ…。アジトへ帰るぞ、さっさとしろ」
『…かしこまりました』
「そうして、逃げ帰って来たというわけか」
「フ、フン…邪魔さえ入らなけきゃ俺様が…」
「元よりお前達に期待などしておらぬわ」
「はぁ?!」
『どういうことですか、それ…!訂正してください、今すぐに…!!』
アストルの発言やら行動には振り回されてばかりだ。
協力を仰がれたと思いきや貶され…。
「…まぁよい。さぁ…未来を見せたまえ」
アストルが紫色の水晶と、ガーディアンを使って何かをしている。
そこに映し出された景色は、ハイラルがガーディアンに侵食され、厄災が復活した姿であった。
「これこそが在るべき未来の姿…変えることなど許されぬ…」
私はその光景に、少し慄いた。
「何を怖がる必要がある?」
アストルは私の挙動を察知し、そう言った。
「グレイ殿。コーガ様。一度席を外しましょう」
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アッキー - 初めまして!スッパ夢見させて頂きました!凄く面白かったです!Twitter(X)もフォローさせて頂きました!アッキー@×OSP&T.K.familyというアカウントなので是非フォローしてくれると幸いです!無理なら構いません。 (11月25日 11時) (レス) @page27 id: 9a164c919b (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひえぇ…コメありがとうございます…!! (5月15日 0時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - 恋心の利用は辛いですよね…この小説本当に感情移入ができるのが良すぎて泣きそうです… (5月14日 23時) (レス) @page36 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひゃああ!ありがとうございます!!!😭 (5月10日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - めっちゃウズウズしますね🥰最高すぎます!! (5月10日 22時) (レス) id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yu→ru | 作成日時:2023年5月4日 23時