弍拾伍話 ページ25
「…さて、夜も更けてきた。ちと長く話しすぎたな」
コーガ様はベッドに座った。
「俺が今晩言ったこと、忘れんなよ」
「…しかと胸に刻み込んでおくで候」
拙者は一礼して部屋を出て、廊下を歩いていた。
本当に、グレイ殿にも気付かれているのだろうか。
だとすれば、黙っておく理由は何であろうか。
拙者は湧き上がる疑問を振り払うように頭を振った。
「考えていても、仕方ないこと」
拙者は自室の戸をそっと開け、グレイ殿が寝ている側に近寄った。
すぅ、すぅ、と規則の良い寝息が聞こえる。
グレイ殿の手にはたこができていた。
鍛錬によってできたたこと、植物の研究作業によるペンだこである。
痛々しいたこでさえ、今の拙者にとっては愛おしく感じてしまう。
拙者はグレイ殿の手を、起こさぬようにそっと撫でた。
「！」
すると、グレイ殿はまるで縋り付くようにその手を抱きしめた。
『ふふ…』
綻ぶ顔の、なんて愛おしい事。
拙者は、この気持ちを後2年、押し込まなければならぬ。
「…待っていてほしいでござる」
拙者はグレイ殿の手を取り、そっと口づけをした。
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アッキー - 初めまして！スッパ夢見させて頂きました！凄く面白かったです！Twitter(X)もフォローさせて頂きました！アッキー@×OSP&T.K.familyというアカウントなので是非フォローしてくれると幸いです！無理なら構いません。 (11月25日 11時) (
レス) @page27 id: 9a164c919b (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひえぇ…コメありがとうございます…！！ (5月15日 0時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - 恋心の利用は辛いですよね…この小説本当に感情移入ができるのが良すぎて泣きそうです… (5月14日 23時) (レス) @page36 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひゃああ！ありがとうございます！！！😭 (5月10日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - めっちゃウズウズしますね🥰最高すぎます！！ (5月10日 22時) (レス) id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月4日 23時
