拾陸話 ページ16
そこから力があって器用な幹部の方々に慎重に穴を開けてもらった。
すると、水がちょろちょろと出てきて、私の推察は見事的を得ていた、ということになった。
『後はお風呂とかないんですか？洗濯場とか…近くに川はないので…』
「作りましょう、グレイさん」
幹部の人がそう声をかけてくれた。
「五右衛門風呂でいいなら作れるぜ！なぁ皆！」
皆おーっ！と声をあげて私が言うよりも先にせっせと準備をし始めた。
『…イーガ団の団結力凄いですね。正直舐めてました』
「…これには拙者も同感でござる」
「いやぁ、知識有りの賜物だな！おかげで俺様はより良い暮らしができるってもんよ」
『そう言っていただけて嬉しいです！皆さんも手伝ってくれますし、あまり大変なことはないですね。なんか共同生活みたいで楽しいです！』
私は大量のおにぎりをお盆の上に乗せて、食堂まで運びながらコーガ様と話した。
『朝は簡単におにぎりです。まだ具材がないので塩むすびになってしまいましたが…この辺の気温は高いので丁度良いかと！熱中症にはお気をつけを！』
「マジでグレイってお母さんみたいだよな…」
「わかる。若いお母さんって感じ」
「こら若い衆！俺様のを狙うんじゃないぞ！」
『コーガ様のものではないですけどね？！』
食堂にどっ、と笑いが湧く。
コーガ様は正直、出不精である。
だけど皆に好かれ、尊敬されるのはこういう、穏やかな部分があるからなんだと思う。
私は食堂を後にした。
言われた事はないが、一応、顔は見ないようにしている。
仮面をしているから、何故かそうした方が良いと思ったのだ。
『あ、』
目の前からずんずん、とスッパ様が歩いてきた。
『スッパ様、朝食が出来上がってますよ…と言っても、大したものではないですが』
「感謝致す。…グレイ殿、あまり無理をしてはならぬでござるよ」
スッパ様が私の頭をぽん、と撫でた。
『え？』
「疲れが顔に出ている…少し休んだ方が良い」
そういうとスッパ様は食堂へと入っていった。
『…そんなに疲れた顔してたかな』
私はここでの暮らしが楽しい。
だから、疲れが自分自身でわからなかったのだろう。
私はスッパ様の言う通り、部屋で過ごす事にした。
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アッキー - 初めまして！スッパ夢見させて頂きました！凄く面白かったです！Twitter(X)もフォローさせて頂きました！アッキー@×OSP&T.K.familyというアカウントなので是非フォローしてくれると幸いです！無理なら構いません。 (11月25日 11時) (
レス) @page27 id: 9a164c919b (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひえぇ…コメありがとうございます…！！ (5月15日 0時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - 恋心の利用は辛いですよね…この小説本当に感情移入ができるのが良すぎて泣きそうです… (5月14日 23時) (レス) @page36 id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
yu→ru(プロフ) - ゆず塩さん» ひゃああ！ありがとうございます！！！😭 (2023年5月10日 23時) (レス) id: 27c5cead5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆず塩(プロフ) - めっちゃウズウズしますね🥰最高すぎます！！ (2023年5月10日 22時) (レス) id: 8ae73bc925 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yu→ru | 作成日時：2023年5月4日 23時
